地道力 國分利治 (著) #148
blogown 帯にあるフェラーリが印象的な本書は、ヘアサロン・グループ「EARTH」を率いる株式会社アースホールディングス代表取締役、國分利治氏が、工業高校卒で片田舎のヤンキーあがりから、新宿・歌舞伎町の美容院に住み込みでキャリアをスタートさせ、今や年収4億円、年商200億円を稼ぎ出す一大FCチェーンに成長させるまでの経緯を書いたもの。
本書は、帯にある國分利治氏のチャラい雰囲気とは異なって、いたって地道な努力が描かれている。
國分利治氏の目的意識が変わったという経緯があり、歌舞伎町の美容院では、「真面目に」「勤勉に」「休まない派」で努力することになる。
そして、それこそが、國分利治氏自身が述べるように、成功要因であった。そうわかる。
たとえば、本書に書かれている部分で印象的だった部分を書き出してみる。
美容院に入社して、店舗を移籍したときの話。
歌舞伎町店から新しい店舗に移籍してすぐに、その店の売り上げ低迷で喘いでいる理由が分かりました。
客がいない時、スタッフの多くがヘラヘラと遊んでいたのです。酷い時は、ピンポン球でキャッチボールすらしていました。店が暇だというのに、彼らの顔には危機感がまるでないのです。もちろん、休日は当たり前の顔をして休みます。
結局、成績の悪い人、パフォーマンスの低い人は、サボっているというわけだ。
客がいないとき、集客努力をして店に呼ぶというような「真面目に」「勤勉に」動いたりはせず、休日は休日で当たり前のように休む。
だからこそ、売上が低迷し、成績が上がらないのだ。
要は、何もしていないというわけなのだ。
その他にも、印象的な部分がある。
若いスタッフの中には、「どうすれば社長のように成功できますか?」と、ストレートに聞いてくる人もいます。
私は自分の経験から、「休みなしで3年間働いたら成功できるよ」とアドバイスします。
例えば、このアドバイスをそのまま受け入れて、地道に実践できる人が一番成功する可能性があるのです。
この地道さ。
それが彼の成功要因だ。
休みなしで3年間働く。
たしかに、ハードワークだといえよう。
しかし、そのハードワークがあるからこそ、十分な経験が蓄積でき、能力も高まり、人より成果をあげることができるのだ。
國分利治氏の地道さは、会社で行っている行動の部分でもそれがあらわれている。
サービスの原点は掃除
不況による客足の低下を受けて、私がオーナーを通じて各店の店長に指示したことは、「店の掃除」でした。というよりも、今は「掃除をしろ」としか言わなくていいとすら思っています。
私は、サービス業の原点は掃除だと考えています。(中略)
掃除のスタートは入り口、玄関からです。中からキレイにしていくのではなく、お客様を迎え入れる表からキレイにしていくことが掃除の基本です。それも、自分の店の前だけキレイにするのではなく、「店の前の道の、1キロ圏内をキレイにするつもりでやれ」と指示しています。
店の掃除。
単に自分の店の前だけキレイにするのではなく、「店の前の道の、1キロ圏内をキレイにするつもりでやれ」というほど、徹底したもの。
徹底的に「真面目に」「勤勉に」仕事をすること。
それこそが、本質的に重要な部分なのだと改めて気付かされる。
良書。
他にも参考になる部分を引用。
「どうしたらお金持ちになれますか?」という質問を受けることがよくあります。(中略)
「人に好かれれば、お金は寄ってきますよ。協力者の数は年収に比例します」と。そしてこう続けます。
「年収1000万円の人には、協力者が10人。年収1億円の人には協力者が100人、年収10億円の人には協力者が1000人いる。協力者の年収は、少なくとも1000万円以上、理想を言えば、年収1億円以上の協力者が増えていくといいですね。だいたい、そんなイメージです」
本書からは、地道ということの重要さもさることながら、「人を使う」ということの難しさについても考えさせられる。
関連する投稿
Posted in 経営戦略, 自伝系, 起業 |
No Comments »| タグ: タイムマネジメント, マーケティング, 一倉定, 本田直之, 顧客獲得



