J.K.ローリング「世界を変えるのに魔法はいらない」- クーリエ・ジャポン(COURRiER Japon 047)
admin 世界的ベストセラー「ハリー・ポッター」の著者J.K.ローリングがハーバード大学の卒業式で特別講演した内容が掲載されていた。
僕は、特段「ハリー・ポッター」には興味がないのであるが、チラッと見た講演内容で「なるほど」と思ったことがあったので、取り上げてみた。
それは、以下のようなものだ。
卒業式のスピーチには大きな責任が伴う-少なくとも私はそう考えました。そこで、私自身の卒業式を思い返してみたのです。
講演者は英国の著名な哲学者で爵位を持つメアリー・ワーノック女史でした。彼女のスピーチを思い出そうとしたことは、今回の原稿を書くのにとても役立ちました。
というのも、ワーノック女史が何を話したのか、一言も思い出せなかったからです。そうわかって気が楽になりました。輝かしい未来を約束されている皆さんが、私のスピーチで良からぬ影響を受けて、能天気な魔法使いになってしまうなどと心配する必要はない、とわかったからです。
まあ、僕の場合、大学の卒業式自体、行ってないですから(笑)。
とりあえず、ほとんどの講演において、誰がどのようなことを話したのかなどということは、たいてい覚えていないという事実にハタと気付く。
それは、どんなに価値のある講演でもそうで、人の記憶力がいかに弱いものなのかを実感させてくれる。
最初に何をしゃべったのか、どんなテーマだったのか、最後にどんなことを話したのか、ほとんど覚えていない。
にもかかわらず、講演というもの、人の話を聞くことが、重要である理由は、たった一回の、一瞬の出来事が、その人の人生に大きな影響を与えることがあるからだろう。
たとえ、それが百回に一回だったとしても、そのインパクトは、その人の人生にとっては、非常に大きいもので、人生を変えてしまうことになるかもしれないのだ。
講演のほとんどは、忘れられる。
しかし、非常に稀ではあるが、ささいな内容が人の人生を大きく変えるキッカケにもなる。
実に奥の深いもの。
それが講演なのだろう。



