「婚活」時代 山田 昌弘 (著), 白河 桃子 (著) #68
admin 「パラサイト・シングル」「格差社会」で知られる、家族研究を専門としている著者、山田昌弘氏と結婚や恋愛を中心に取材しているジャーナリストである著者、白河桃子氏が共著したのが本書。
1 「婚活」時代の到来
2 結婚したくてもできない!
3 「婚活」前時代vs「婚活」時代
4 彼と彼女が結婚できない理由
5 結婚したいのにできない社会的要因
6 現代日本、「結婚」と「婚活」の実態
7 四十歳からが結婚適齢期?三十五歳からの婚活
8 成功する婚活
タイトルの「婚活」とは、「結婚活動」の略で、よりよい結婚を目指して、合コンや見合い、自分磨きなど、積極的な行動のことを指す。
なぜ、婚活が必要になったのかというと、男女交際に関する規制緩和が起きたことで、自動的に結婚できない時代が到来したため。
本書を読んで、僕が一番興味をひかれたのが、「結婚できない」ロジックだ。
女性パターンA・従来型の結婚の場合
従来型の結婚というのは、男性に経済的に依存した、男性がメインで稼いでほしいということ
1.この場合、女性は、結婚相手に今の自分の二倍の年収を望む
2.しかし、該当者(候補者)は、ほとんどいない(該当者の多くは、既婚者)
3.その結果、条件を満たす男性との出会いはほぼない
4.ゆえに「結婚できない」
女性パターンB・スーパーキャリアウーマンの場合
1.この場合も、自分より仕事のできる男性を望む(要は、仕事と年収)
2.加えて、一方の希少な該当者は、「自分をバックアップしてくれる旧来型の女性を好む」
3.その結果、条件を満たす男性との出会いはほぼない
4.ゆえに「結婚できない」
このようなロジックによって、結婚できないという現象が起こる、と。
環境的な要因を除いた、それらのロジックを引き起こす個々の要因を要約すれば、こうなる。
男性の結婚できない要因は、1.経済力、2.コミュニケーション能力
女性の結婚できない要因は、1.結婚相手に対する要求水準の高さ(つまりは、上記に書いたもの)、2.運
これらの個々の要因やその他の環境的・社会的要因を含めて考えると、最終的には、「豊かさ」がもたらしたものだと感じる。豊かさ、そして、多様性は、社会生活に対しては、ポジティブな影響を与えたかもしれないが、一方で、「結婚」という現象に対しては、ネガティブな影響を与えたと思う。
たとえば、多様性の象徴として見ることのできるスーパーキャリアウーマンは、結婚しなくても生きていくことができてしまう。
数世代前は、女性参政権でさえ問題となり、女性運動が盛んであったことを考えると、その当時には、想像もつかなかった生き方である。しかし、急速な発展は、その生き方を可能にし、「結婚しない」という選択肢を可能にしてしまっている。
これらのストーリーとロジックをたどっていると、現代日本の一面をかいま見ることができる。
日本という社会が変化をしていくにつれて、個々人の生活スタイル、ひいては「結婚」問題にもつながっていくというわけだ。
なんだかんだ言って、僕自身も「婚活」時代の真っ只中にいるわけで、しかも独身なので、ものすごく共感の持てる問題だった。
「婚活」時代。
仕事だけでも、大変なのに、もっと大変な活動が増えた時代になったものだ。
時間がより重要視される資源となることだろう。
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