真実が人を動かす―ニューコアのシンプル・マネジメント ケン アイバーソン (著) #133

3月 6th, 2010 by blogown

ニューコア – Nucor Corporation。

ニューコアはすごい。
ニューコアのすごさは、たしかにインテグレーテッド・ミル(高炉)ではなく、ミニミル(電炉)を活用している点や、薄スラブ連続鋳造技術の導入といったテクノロジーが背景にあるのかもしれない。

しかし、それと同時に、従業員と経営陣との関係、経営姿勢がすごい
その経営姿勢が、自らが大企業にもかかわらず、常識を常に疑う姿勢を保てている要因なのだと感じた。

では、その「経営姿勢」とはどのようなものなのか。
それをちょっと見ていきたい。

端的にそれを示しているのが、明確な原則である。

ニューコアでは、従業員と経営者の関係は次の四つの明確な原則の上に成り立っている。

(1)従業員がその生産性に応じて報酬を受ける機会を持てるように会社を経営することは、経営者の義務である。
(2)今日の職務を適切に果たしさえすれば明日もまた自分に仕事があることを、従業員は確信できなくてはならない。
(3)公平な処遇を受けることは従業員の権利であり、従業員は自分が公平な処遇を受けるであろうことを確信できなくてはならない。
(4)処遇が公平でないと思う従業員には、改善を申し出る何らかの方法が与えられなければならない。

このような原則、ある意味、当たり前のように感じるが、たいていはできていないようなことが実際に原則として提示されてあることは意義深い。

では、実際にどのように運営されているのか、その前に、著者・ケン・アイバーソン氏の主張を聞いてから見ていきたい。

人がやる気を起こす理由は、煎じ詰めれば次の三つの理由による。

(1)平均以上の収入を得るチャンスがある。
(2)雇用が保証されている。
(3)昇進のチャンスがある。

給料がよくて、クビになる心配がなく、昇進の見込みがあるのでなければ、そのほかのことはたいして意味を持たない。

それでは、実際にニューコアでの運用を見ていこう。

・ニューコアの生産労働者の基本給は業界平均より低い。
それは、基本給をはるかに上回る週間ボーナスを稼いでおり、低いときで基本給の100%、高いときは200%超だという。
現場勤めの典型的な従業員は、時間当たり8-9ドルの基本給に加えて、出来高払いのボーナスを時間当たり16ドル以上受け取ることもあるということ。
ニューコアの工場労働者の1996年の平均年収は6万ドルを超えた。これは業界最高水準。

・週間ボーナスを得るために必要なことは、1.チームで働き、2.生産すること。
1チーム、20-40人。チームに対して、生産基準量が設定されている。
その基準を超えた生産量に対し、ボーナスが支給される。

・生産部門以外の従業員にもボーナス支給基準がある。
エンジニア、秘書、事務職員、受付係など、非現業社員たちにも独自のボーナス支給基準がある。
これはそれぞれの事業所の総資産利益率に基づいて算出されている。
これによって彼らは仕事の能率を上げ、顧客との関係を強化し、生産労働者の助けになることなだったら何でもするように動機付けられる。

根底にある思想について、こう述べられている。

「われわれは製品に含まれる人件費が問題だと考えています。競合他社の二倍の給料を払ったとしても、社員がやる気を出して、よその三倍の生産を上げるなら、わが社の製品は相対的に安くなる計算じゃありませんか」

1996年、ニューコアの人件費(付帯給付を含む)は、鋼材1トン当たり40ドルをきった。大手鉄鋼会社のおよそ半分だ。

鉄鋼会社としては、ローコスト、ロープライスの製品を販売しているポジションのニューコア。
たしかに、製品コストは、ローコストなのだが、従業員の給料は業界最高水準。
そのギャップは、やる気を引き出すための報酬体系、インセンティブによって形成されているのだ。

総じて感じることは公平さ、フェアである、ということだ。
フェアな環境づくり、重要である。

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情報楽園会社 増田 宗昭 (著) #125

1月 26th, 2010 by blogown

「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社代表取締役社長・最高経営責任者である、増田宗昭氏が自身の創業記や考えについて述べたのが本書。

本書で印象的だったのは、増田氏のリスク回避の性格(石橋を叩いて渡る性格)についてと、CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)のコンセプト、企画会社としての思想である。

普通、人は事を起こすにあたって、月にどれだけの売上げがあがるかを前提にする。しかし、私は万一うまくいかなかったらどうするか、売上げゼロだったらどうするか。まず、そのことを考える。売上げゼロでも家賃や人件費は払わなければならない。借金があれば返済しなければならないし、何よりも自分や家族が食っていかなければならない。新規の事業が売上げゼロでも、それだけの手当てができるかどうか。その手当ての方法をまず先に考えるのである。

まず、増田氏の性格として、リスク回避の性格であることが印象的だった。

通常、ドーンと借金して、多店舗展開。
勢いのある性格のように感じられるが、売上げゼロの場合を想定して、手当てする方法を考えた上で行動しているという、かなりのリスク回避性格。

慎重派であり、リスクを減らして色々な行動をとっていく際には、参考になる思考法であるといえよう。

次に印象的だったのは、企業の思想として、CCCは企画会社であるというものだ。

企画会社とは、このような付加価値のあるものを創造していく集団である。誰もが欲しがる新規事業の企画(ソフト)を考え出し、時代が切り拓く新しい市場に対応して、それを事業化する頭脳である。

私は企画会社としての条件には、次の三つのことが必要だと考えている。
第一は、情報の共有化ということである。(中略)各人のところで情報の組み合わせが行なわれることで、何か新しい発見、新しい企画がアウトプットされるかもしれない。これが知的生産ということだ。(中略)第二の条件は、ノウハウの共有化を推進して、個人のプログラムを強化することである。(中略)さて三番目の条件は、インセンティブ(報奨金)システムの導入、すなわち個人をきちんと評価するということである。

TSUTAYAが前面に出ているために、CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)は、どうしてもメディア流通企業のように感じる。

しかし、トップである増田氏の考え方は一貫していて、企画会社である、ということに尽きるという。
つまり、流通・小売のように一見すると見えるのであるが、実際には知識ビジネス、知識集約型のビジネスをしているというわけだ。

たしかに、TSUTAYAをフランチャイズビジネスとして、中央にデータベース+企画を据えた陣容となっている。

このビジネス思想は、一朝一夕ではないだろう。
つまり、創業期からずっと、一貫して、このようなハイレベルなビジネスモデル、ビジネス思想を持っており、そのビジョンを実現させていたということである。
驚嘆する話である。

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職業”振り込め詐欺” NHKスペシャル職業”詐欺”取材班 (著) #122

12月 18th, 2009 by blogown


本書はどのような本かというと、振り込め詐欺の実態に迫った本である。
犯行グループへの取材(大変だー)をしたり、聞き込みをしたりで、120日間かけて取材した結果だそうだ。
自分も同じようなことをしているから、その苦労がわかる。

なんといっても、振り込め詐欺について詳細を語ることができるのは、実行した人なのだから、つまりは、犯罪者なわけだ。
普通の取材とは違って、逮捕されていない犯罪者にインタビューとは、また困難なことだと思う。

そのような困難を通じて見えてくる、振り込め詐欺の舞台裏を垣間見ることができる。

本書を通して、振り込め詐欺を見たとき、感じたのは2点。

1.振り込め詐欺も、結局は、普通のビジネスとほとんど変わらない
2.優秀な人物は、たぶん、何をしても優秀なのだ

1.振り込め詐欺も、結局は、普通のビジネスとほとんど変わらない

”詐欺の男”タカハシは、振り込め詐欺の拠点のことを「店舗」と呼び、加えてこう語ったそうだ。

「だいたい1日にかけるのは、200件とか300件とか。もう普通のテレアポみたいな仕事ですよ。遅刻したら、その日の取り分はなしで。時間厳守で、普通の会社並みに、うるさくやってましたね」

さらに、タカハシは、手書きのA4の紙を取り出した。
それは、詐欺のマニュアルで、だましのテクニックを仲間内で共有していたという。

別のグループ、平成19年9月16日に逮捕された、仲間内から「キング」と呼ばれた戸田雅樹被告の話。

戸田被告の元には、それぞれ数人からなるグループが少なくとも6つあり、それぞれに現場責任者を置いて、まるで会社のような組織を作り上げていた。

構成図も本書には図表として挙げられているが、通称「キング」を中心に、それぞれの現場責任者がリーダーとなり、数名の部下(だまし役)を管理する組織になっている。まさに、企業の営業組織である。

2.優秀な人物は、たぶん、何をしても優秀なのだ

第7章に書かれた、十数の詐欺グループを統括しているという男”顧問”の話。
31歳で、もともと、東京の六大学を卒業し、数年前まで一部上場の一流企業に勤めていたという。

詳細は、長いので、書ききれないが、とにかく頭の切れる人物であることが、読み取れるのだ。
携帯電話やATMの仕組みを熟知した上で、警察の捜査の手の内まで読んで逮捕を免れようとする”顧問”。

完全に犯罪者なのだが、優秀な人物だと思う。

著者も同じように感じたようで、こう書いている。

それだけの頭脳や情熱を、社会の発展に振り向けられなかったのかと思わずにはいられなかった。

社会について、振り込め詐欺について、ビジネスについて、さまざまなことを考えさせられる一冊。

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Hot Pepperミラクル・ストーリー – リクルート式「楽しい事業」のつくり方」 平尾 勇司 (著) #100

6月 22nd, 2009 by blogown

本ブログもようやく100冊目になった。
100冊目は、それにふさわしいような名著である。

本書のタイトルには「ミラクル・ストーリー」とある。

これは「ホットペッパー」が4年で全国42版展開、売上約300億円、営業利益約100億円の事業となり、近年では500億円規模となったことを指しているのだろう。

ぼくにとっては、売上約300億円・営業利益約100億円の高収益モンスタービジネスについての、この種の企業秘密的な戦略情報、ビジネスシステムについて率直に書かれた本を、たった1,575円で手に入れることができることが「ミラクル」だと思う。

このモンスタービジネスは、何によって生み出されたのか。

ぼくが見るところ、それは「研ぎ澄まされたシナリオ・ビジョン・ルート」「高度なパターン化・システム化」「高い組織運営能力」によって生み出されたのだろう。

大きな、そして、鋭く研ぎ澄まされたシナリオは、迅速な拡張をもたらすように設計されており、高度なパターン化・システム化によって、労働力の迅速な戦力化を促し、高い組織運営能力がそれらを束ねる、という構図である。

まず、「研ぎ澄まされたシナリオ・ビジョン・ルート」について見ていこう。

『「まずは飲食コンテンツに集中する
半径2キロのコア商圏でNTTデータの飲食件数のうち15%を獲得すれば、読者のマインドシェアを獲得できて、流通段階でみんなが自ら喜んで手にとって持ち帰るインフラができる

その流通インフラが確立できれば、一気に効果のある媒体になれる。
その後に美容室、キレイ、スクール、リラクゼーション、ショッピングなどのコンテンツに展開を拡大する。
そして、街の生活情報誌になる。そのために、半径2キロにある街の飲食コア商圏内の飲食店へ、特に居酒屋へ営業に行く。
1/9スペースを3回連続で受注する。
1人1日20件の訪問を実行する」

これが『ホットペッパー』の勝つシナリオだった。』

「ホットペッパー」の勝つシナリオ、それは「研ぎ澄まされたシナリオ」であると同時に、容易にイメージしやすい、「これからどのようにすればいいのか?」という関係者全員の疑問に答えることのできる、シナリオである。

そして、「ホットペッパー」という高収益モンスタービジネスの根本であり、事業モデルであり、事業戦略であり、成功の秘密のひとつである。
つまり、「ホットペッパー」という高収益モンスタービジネスの基本レシピこそが、このシナリオなのである。

このシナリオは実に驚嘆に値する。
地域密着によるエリア支配、コア商圏におけるシェアの拡大、流通インフラの確立、拡張性の方向性とエレガントなまでに美しい。

ぼくは、この『「ホットペッパー」の勝つシナリオ』を見たとき、思った。
「ぼくも、こんなエレガントなシナリオを描いてみたいものだ」

もちろん、シナリオが美しいだけでは不十分である。それは、そのシナリオを実現するために行動しなければならないからだ。
その行動段階に組み込まれた仕組みが「高度なパターン化・システム化」である。

「ホットペッパー」は、組織構成として1,500名によって構成されているそうだが、その85%は非正社員だという。
また、創刊当初から、業務委託と契約社員(3年の契約社員)とアルバイトによって創られたという。

非正社員がほとんどの組織で、十分なトレーニングに基づくスキルを要する仕事をこなす、ということは非常に難しい。

にもかかわらず、そのような組織であった「ホットペッパー」がなぜ、ハイスピードの拡大を達成できたのか。

その答えのひとつが
「高度なパターン化・システム化」だ。

『後の営業戦略の中核となる「コア商圏・飲食・居酒屋・1/9・3回連続受注・20件訪問・インデックス営業」というコンセプトが生まれ、それを「念仏」と呼んだ。

「人通りが多く飲食店が集積する中心地を営業活動のコア商圏として設定し、飲食店のなかでも居酒屋にフォーカスして訪問する。情報量を確保できる1/9スペースを3ヵ月連続=3回連続セットで受注する。そのために一日20件を必ず営業訪問する」

一人ひとりがその念仏を唱え、自分の行動がその行動基準から外れていないかを毎日のなかで確認できる、それが「念仏」だった。
成功のコンセプトを日々の具体的な行動に落とし込むことが、もっとも大切なことだ。』

まずは、行動プロセスのパターン化・システム化である。
この「念仏」もまた、シナリオと同様に美しい。

非正社員であれ、この「念仏」を唱えているだけで、自分の行動がシステムに沿っているのか、そうでないのかを判断できるからだ。
「念仏」そのものも、非常にシンプルに営業戦略がまとめられており、非正社員が迅速に戦力化され、ハイスピードの拡大を達成できた背景が見える。

この「高度なパターン化・システム化」は、営業戦略のみならず、よりミクロの営業現場での対処でさえ、徹底されている。

実はニーズは多様化していない。
『ホットペッパー』でも当初、顧客ニーズが多様化しているのに、それを型にはめるのは危険だという反対意見が出た。
型にはめることは個人の個性や成長を阻害するという反対意見も出た。
しかし、顧客ニーズを整理して絞り込むと、
団体をとりたい
回転率をあげたい
客層を変えたい
顧客単価をあげたい

せいぜいそんなものだった。

それら各々の課題を解決できた原稿パターンやクーポン内容パターン、それらの課題を解決できる商品設計や流通設計やプロモーション計画をまとめたツールパターンを用意した。
そのツールパターンを使った5分間の営業トークの完全シナリオをつくり、それを新規営業の「型」として完全に暗記して繰り返し、繰り返し徹底的に訓練した』

最初に顧客ニーズの分析によって、ニーズが多様化しておらず、実際には、『団体をとりたい・回転率をあげたい・客層を変えたい・顧客単価をあげたい』というニーズくらいであることを明らかにした。

次に、それぞれの課題に対応するアプローチをパターン化し、ツールパターンを用意。それらを「型」としてトレーニングする。

このような仕組みがあるからこそ、非正社員をインスタントに戦力化することが可能になるのである。

思わずうなってしまう。

最後の「組織運営」については、今のところ興味があまりないので、本書を読んでいただくとして、『フラット、業績把握、モチベーションを高める仕組み、評価システム』とスキのないつくりとなっている。

ぼくは本書を読み終えたとき、思った。

「ホットペッパー」が4年で売上約300億円、営業利益約100億円の事業となり、近年では500億円規模となったことは決して「ミラクル」ではないのだ、と。

思わず、美しいと言ってしまうほどの「研ぎ澄まされたシナリオ・ビジョン・ルート」と「高度なパターン化・システム化」、「高い組織運営能力」があるからこそ、そうなったのだ。

つまり、合理的に築き上げられたものであり、「なるべくしてなった」のだ。

ぼくは、別にこの読書感想文を書くことにお金をもらってはいない。

だが、ビジネスに関わる人であれば、本書に1,575円分以上の価値を見出すことは間違いないと思っている。

だからこそ、ぼくは1,575円の本書を押し売りしよう。

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面白いことをとことんやれば、「起業」は必ずうまくいく。 フレッシュネスバーガー社長の現場的発想法 栗原 幹雄 (著) #98

6月 2nd, 2009 by blogown

〈ほっかほっか亭〉の創業者の一人でありながら、「面白いことをやりたくて」退社、たった一人で〈フレッシュネスバーガー〉を創業した著者、栗原幹雄氏が自身の独創的な仕事術について語ったのが本書。

最初、この本を手に取ったのは、フレッシュネスバーガーの創業記が読めそうだと思ったからだ。

フレッシュネスバーガーについては、店で食べたことがあるということ、ファストフード業界では、マクドナルドというよりも、モスバーガーに近い印象があるということぐらいしか知らなかった。

なんとなく思い出したことといえば、羽田空港の出発ターミナルの地下にもフレッシュネスバーガーの店舗があって、何度か食べたな、ということだった。

まず、著者でフレッシュネスバーガーの創業者、栗原幹雄氏のプロフィールを見て、驚いた。

義兄とともに「ほっかほっか亭」の創業に参画、4年で1,000店を突破し、大企業に育て上げた経験を持っていたからだ。つまり、フレッシュネスバーガーは、「ほっかほっか亭」の創業メンバーが立ち上げたものだったというわけだ。

そう。
この本は、単純にゼロから、ハンバーガー屋を作った話ではない。

「ゼロから超巨大チェーンをつくりあげた経験を持つ人物が、ハンバーガー屋をつくるとどうなるか」が書かれている本なのだ。

まったくハンバーガーについて知らない状態から、渋谷区の高級住宅街の一角にあった木造平屋建ての小屋と出会い、ハンバーガー屋を開くことを決める。

基本構想、店舗イメージ、メニューなどを一晩のうちに決め、内装、外装、厨房と常識にこだわらない設計にした。過去に観た映画のワンシーンや、アメリカで視察してきたカフェなどの記憶がよみがえってきて、『「この店は、仕事じゃない。オレの作品だ!」』と割り切る。

その一方で、『飲食店の経営とは結局のところ、「客単価×客数」で決まる』のだとビジネス的な視点で見ることも忘れていない。

ある面では素人、しかし、ある面では、プロ。
そんな栗原幹雄氏のフレッシュネスバーガー創業記。

片手には夢を、そして、もう片手には、ビジネス的にチェーン展開を見据えた規模拡大を。
最初の段階から、チェーン展開を見据えた思考からは、ビジネスを大きくしていくことのヒントが見つかりそうだ。

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“想い”と“頭脳”で稼ぐ 社会起業・実戦ガイド 「20円」で世界をつなぐ仕事 小暮 真久 (著) #93

5月 1st, 2009 by blogown

NPO法人・TABLE FOR TWO Internationalの理事兼事務局長・小暮真久氏の著書。

TABLE FOR TWOプログラムの仕組み
対象となる定食や食品をご購入いただくと、1食につき20円の寄付金が、TABLE FOR TWOを通じて開発途上国の子どもの学校給食になります。20円というのは、開発途上国の給食1食分の金額です。つまり、先進国で1食とるごとに開発途上国に1食が贈られるという仕組みです。

ぼくが本書から感じ取ったことは、著者である小暮真久氏の「ビジネスマンとしての優秀さ」「社会起業家が必ず向き合わなければならない壁」だ。

「ビジネスマンとしての優秀さ」は、コンサル時代に培われたフレームワーク的な思考と「営業」にそれが垣間見える。

小暮真久氏は、ロジックツリーを用いた、論理思考や問題解決を行い、活動地域、活動内容、展開の方法、考えられる課題などについて、考えられる要素をすべて列挙、整理し、できること、やるべきことを考えていったそうだ。それは、論理的で、理知的、非常にスマートなビジネスマンと見られる要素を兼ね備えているということになる。

加えて、地に足のついた営業。彼は、企業をリストアップし、電話をかけ、担当者を紹介してもらって説明に出向く、という地道な活動をしていったそうだ。それは、現実に提携先を探そうという営業活動であり、起業家としては必須の活動。

要するに、「頭」と「体」を動かすことができる、極めて優秀なビジネスマンだということなのだ。

ただ、小暮真久氏の行っている社会事業は、「内」と「外」の両方向から同時にプレッシャーをかけられるものであり、それらこそが「社会起業家が必ず向き合わなければならない壁」なのだと感じた。

彼は、こう述べている。

社会事業では、「いいことをやっているんだから」という気持ちが強くなり過ぎると、独善や独りよがりに陥る危険があります

自分自身に内在する危険性。

加えて、外部からのプレッシャーも相当なものだ。

たとえば、社会事業に対して、日本ではボランティアという目、無償でやるべき、という考えが散見されることは否定できない。そのため、社会起業家は批判にさらされやすい。なぜなら、社会事業をビジネスとして行うということをしなければならないからだ。

これだけ、高い壁のある社会起業家という立場で、優秀なビジネスマンである著者、小暮真久氏が今後、どのように発展させていくのか、それは興味深い未来。

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住宅市場の社会経済学 ピエール・ブルデュー(著) #89

4月 27th, 2009 by blogown

著書『ディスタンクシオン』で有名なフランスの社会学者である著者、ピエール・ブルデューが、生活の基盤であり、最も高価で象徴的な買い物でもある「家」の信頼と価値は何に由来し、買い手はいかに購入を決定するのか、住宅市場の現場に働く重層的なメカニズムを徹底分析、人間社会における経済行為の原理を解明したのが本書。

物事を説明する上で、難しいことのひとつは、「あいまいではあるが、よく知られている事実に対して、明快かつ論理的に説明する」ということだ。

よく「そんなことは知っている」という発言を聞くが、では、実際に明快な論理性を持って、事物を説明できるかというと、なかなか難しいものだ。つまり、それを「知っている」「よく知られている」としても、実際にその事象がどのようなものなのかを説明することはできない、というわけである。

それは、事象の言語化が難しいということが要因に挙げられるが、本書の著者、ピエール・ブルデューは、この点、事象の言語化が極めて卓越していることが示されている。

住居に関する経済的選択-購入か賃貸か、購入するとしたら中古か新築か、新築の場合、伝統的タイプの家か工業生産化された家かなど-は、一方では行為者の嗜好など(社会的に構築された)経済的性向と行為者が投入できる財力に依存し、他方では住宅の供給状態に依存する。

つまり、行為者(要は、一般市民である)が住居に関する選択をする上では、行為者自身の嗜好、投入できる財力、住宅の供給状態によって左右されてしまうという事実を述べている。

この文章に書かれていることは、僕にとっては、ある意味、衝撃的であった。なぜなら、ほとんどの行為者は、自分が自由意思の元に、選択をして、人生を決めているように感じている。つまり、自分の人生を生きているというわけである。

しかしながら、現実としては、各々のファクター、嗜好、財力、供給状態といったものによって、選択は左右され、一見して自由意思のように見られる人生の選択でさえ、その実、合理的な環境設定において決定されうるということであるのだ。

また、本書の大テーマである「住宅」について考えてみると、単純に「家」と言っても、それにはさまざまな要素、下記に述べられているように、象徴的な要素であったり、社会集団的な要素だったりが、複数絡み合って構成されている存在なのだということを知った。

住宅生産にまつわる多くの特徴、そして住宅メーカー間に形成される多くの関係は、象徴的要素がとりわけ大きな部分を占める住宅生産の特性に由来する。(衣服のように)皆の目にさらされ、しかもそれが長期間続くような有形財としての住宅を所有することは、他の財よりも決定的に、所有者の社会的地位やいわゆる「富」のみならず、所有者の嗜好や所有者が自らの領有行為のうちに組み込んでいる分類システムをも表現し、露わにする。この分類システムは可視的な財に客体化されており、他の人々にも象徴的領有を行う余地を与えている。

また、「家」という存在と「家族」という存在は、密接不可分の関係であるようなのだ。

ある文化的伝統、とくに農民や貴族のそれにおいては、「家」という言葉は、物質的な居住空間と、過去・現在・未来においてそこに暮らす家族との両方を不可分に指し示すことが知られている。

こんにちにおいても、「家を建てる」計画は、「家庭を築く」(あるいは家族を増やす)計画、家族成員という意味での家を築く計画、つまり居住を共にするつながりによってますます強くなるような、姻族関係・親族関係によって統合された社会集団の創設とほとんどつねに結びつけられている。

家族という単位の構築や解体(とくに離婚件数の増加や異世代同居の減少)に関する伝統の変容は、多少とも直接的に住居に関連する戦略、とくに賃借か持ち家取得かという選択に影響を及ぼす性格をもつことになる。

社会に関して、非常に有益な分析・見識が得られた。
さすがにピエール・ブルデューの本だけはある。

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「ビジネスモデル・ビジネスについての再考/営業力の強化」に直結する書籍シリーズ

4月 7th, 2009 by blogown

【ビジネスモデル・ビジネスについての再考に直結する書籍シリーズ】

【営業力の強化に直結する書籍シリーズ】

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「社長」になりたい君へ―起業家を志す人への応援歌 西川 清 (著) #85

4月 2nd, 2009 by blogown

時間貸し駐車場「タイムズ」で有名な東証1部上場企業で駐車場運営・管理の最大手のパーク24株式会社・創業者である著者西川清氏が、自身のサラリーマン時代のエピソード、起業家としてのエピソード、経営法やビジネス成功のノウハウについて語ったのが本書。

本書は、西川清氏の人生や思い、ノウハウ、行動原理がつまっており、非常に興味深かった。
個人的に、特に印象的だったのは、4点。

ビジネスは創造力と企画力が勝負である。
創造力と企画力がない社員は出世しない。
創造力と企画力がない経営者は、経営者として失格である。

創造力と企画力。
ビジネスは、誰かに「こういうことをしろ」と言われるわけではない。
自分で、勝手に、誰に言われたわけでもないことをしなければならない。

そのため、必然的に、創造力と企画力が必要とされるわけだ。
実際に、このように言葉で見ると、必要性がひしひしと伝わり、何かを生み出さねばならないと感じてくる。

会社を大きくしたいという意識もあり、常に危機感を持って経営している。
それでも会社を大きくできない経営者がいる。

これは前述したように、市場性を見極める能力がないからである。
扱っている市場性、マーケットの大きさ、公共性や社会性があるかないかといった要素により、大きな展開ができるかどうかの差が生じるのだ。

常に市場性を見極めながら会社を経営していかないと、力を伸ばすことはできない。
しかし、会社を設立した当初からこういったことが全て分かるかといえば、そんなことはない。
わたし自身、最初からこのようなことが、全て分かっていたわけではない。

これもまた、非常に有益なことを学んだ。
ビジネスの規模、会社を大きくするために重要なことのひとつが、市場性だというわけだ。
扱っている商品の市場性、マーケットの大きさ、公共性や社会性が重要な要素となり、大きさを左右するという。

たしかに、経営者個人の能力が格段に違うわけではないのに、事業規模の大きな会社と小さな会社があるが、これらは、種々の要因、特に、商品の市場性が大きな影響を与えているように思えることも多い。

●五つの経営方針
ニシカワ商会を設立した当時から、会社の経営方針としていたことが三つある。近年それに二つを加えた五つをパーク24の経営方針としている。

一. 在庫は持たない
二. 流行性のある商品は扱わない
三. 腐るものはやらない
四. 外部要因に影響されない会社経営をする
五. 政府の方針によって左右されるような経営体制をとらない

資金力のない弱小企業が、在庫を抱えるというのは、爆弾を抱えているのと同じ感覚がある。
同様に、一時的な流行商品や、新鮮さを売り物にする商品に手を出すことも不安定な要素が多い。

何かビジネスをする際には、とても参考になる情報。
つまりは、西川清氏のリスクマネジメントである。

在庫を持たない。
これによって、資金の固定を防ぎ、余計なキャッシュアウトを防ぐ。

西川氏の表現「爆弾を抱えているのと同じ」は、特に印象的だ。
流行性のある商品、腐る商品も、同じような意味で、すぐに売れなくなるもの、時間が経つと売れなくなってしまうものであるから、「爆弾を抱えているのと同じ」である。

お金をみすみす失ってしまう可能性が高くなってしまうからだ。
たとえば、不良在庫をたくさん抱えて、倒産してしまうケースは、これらのリスクをとっていたのが原因といえる。

頭の中でアレコレ考えた結果、あきらめていることでも、いざ実行してみると、意外なほど簡単にできてしまうものが、世の中にはたくさんあるはずだ。

人間の能力には、たいした差はない。
アクションを起こせるか起こせないかでその人間の能力が決まる。
行動しない頭デッカチ(専門家)より、行動するバカ(素人)の方がいい。

行動することの重要性。
耳が痛い。

いざ実行してみると、意外なほど簡単にできてしまうことも多い。
行動をすべきである、と。

そのとおりだと思う。
行動しよう。

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本日、ブログを開設。今後入れるプラグイン

4月 13th, 2008 by admin

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