知っておくべき貧乏転落の7つのワナ(『私はこうして倒産寸前のオンボロ会社を資金繰り無縁の完全無借金会社に育て上げた』市川 善彦 (著) )#156

11月 5th, 2010 by blogown

今、それなりによい収入を得ていて、それなりの生活をしている人でも、
ささいなきっかけから、人生が転落することがあります。

それなりの生活から、貧乏生活への転落です。

私自身、小学生のときに父が他界したことから、
人生が転落する恐怖にさいなまれた経験があります。
いわゆる「トラウマ」です。

そのトラウマが元で、今回2010年11月30日に
『30代で年収3000万円を実現した300人に聞いた!稼げる人、稼げない人』
という本を東洋経済新報社から出版させていただくことになっています。

まあ、それはさておき、若い独身男性が人生転落するのなら、
まだ死ぬほど働くという選択肢をとることで、リカバリー(回復)がきくかと思います。
まだまだ、高収入の機会はいくらでもありますから。

ただ、家庭があって、家族がいる状態での人生転落は、なんとしても避けたいものです。
それは、転落してしまうと、離婚したり、一家離散してしまうこともあるからです。
家族の幸せを手放す人生になってしまうからです。

先日、私が読んだ本『私はこうして倒産寸前のオンボロ会社を資金繰り無縁の完全無借金会社に育て上げた』の著者、市川善彦氏は、そういう転落の経験者です。

市川善彦さんの本

市川善彦氏は、中学三年生のとき、
父親の経営する会社が倒産して一家離散することになってしまいました。

進学の道を断念せざるを得ず、自分の道を自分で切り開いてきたのです。
そして、24歳で会社を起こし、資金繰り無縁、完全無借金の優良企業を築いたのです。

この本を読んでいて、とても共感したのが、貧乏転落してしまうワナです。
何もないところで、いきなり貧乏転落するわけでなく、
それなりのきっかけが大抵の場合、存在します。

そのワナを理解しておけば、貧乏転落を回避するのに有益だと思います。
ここで、本書に書かれた内容にインスパイアされた
「知っておくべき貧乏転落のワナ」について、お伝えしていこうと思います。

1.酒

ほどほどのお酒は良薬なのかもしれません。
しかし、行きすぎると破滅を招くことになります。

毎晩のように飲み歩き、居酒屋びたり。
アフターファイブで散財している人がいます。

アルコール中毒になってしまうということもありますが、
何よりお金を浪費してますから、生活費が足りないことも起きてきます。
お金の節制ができないんですね。

こうなると、借金まみれになり、家族に暴力振るう場合も起こり、家族は不幸。
身近に潜むワナのひとつです。

2.女

自分の奥さん(旦那さん)以外の異性と付き合うには、もちろんお金が要ります。
それだけでなく、大抵の場合、その女(異性)に大金を貢ぐことになるでしょう。

もちろん、愛人といったレベルだけでなく、夜の活動が活発になれば、似たような話になります。
夜の活動に精を出すようになると、お金も使うだけでなく、本業がおろそかになってしまいます。

仕事もうまくいかないようになり、散財し、愛人のおかげで離婚。
家庭も仕事も失うことに。

3.バクチ(ギャンブル)

ラスベガスから地元のパチンコ屋まで、バクチ(ギャンブル)することのできる機会は多いものです。

バクチにハマると、本業がおろそかになります。
加えて、依存性が高いので消費者金融から借金してまでギャンブルをすることもあります。
散財し、借金し、仕事をしなくなる
そうなると、転落するのは明白ですね。

4.贅沢病

ブランド品のファッションやバッグ、時計、高級レストラン・・・。
消費がなければ、経済は成り立たないわけで、ぜいたくが悪いわけではない。

ただ、ぜいたくも行きすぎて、分不相応な消費、
稼ぎよりも大きな、過剰なぜいたくが破滅を招く
というわけです。

年収の数倍もある自動車に乗ったり、月収の数倍のブランド品を買ったり・・・。

見栄っぱりな人、金のかかる趣味を持っている人は
特に気を付けないと、贅沢病で転落しかねません。

5.人を見る目がない

人がいいのは、素晴らしいことです。
しかし、人を見る目がないまま、人がいいと、騙されることがあります。
それは、知り合う人がみんないい人だとはかぎらないからです。

世の中には、たくさんの詐欺師が騙そうと手ぐすねを引いて待っています。
うまい話を持ちかけて、信用させて、だまそうとしてくるわけです。

もちろん、詐欺師のように積極的にだまされる場合もあれば、
結果的にだまされることになる場合もあります。

よくわからないのに、借金の保証人になったり、よくわからないまま手形の裏書きをしてしまったり、そうすることで、とんでもない借金を背負わされることになるのです。借金が払えなければ、一発で転落です。

6.勉強しない

人が情報収集する方法は大きく二つあります。
それは、「本を読むこと」と「人に会うこと」です。

どちらも大事なことだと思います。
しかし、そのどちらもしないということは、勉強していないということです。

勉強しなければ、スキルや知識は磨かれません
そうなると、時代に取り残され、あるとき社会から転落してしまうことにもなりかねないのです。今の時代、そういうリスクは少なからずあるのです。

7.真面目に働かない

真面目に働かない人を雇っておく余裕は、どの会社にもないはずです。

もちろん、大企業であれば、多少真面目に働かず、
サボっていたりしていても、クビにならないことも多いです。

しかし、もし、その会社からドロップアウトしたとしたら、どうなるでしょうか?
これまで、真面目に働いたことがなく、何のスキルも知識もない。
そんな人を積極的に雇いたいと思う人がいるでしょうか???

世の中には、会社の不平不満ばかりで怠慢な態度で仕事をしている人がいます。
そういう人は、転落のリスクを抱えているという事実を理解しておく必要があるでしょう。

ここまで、色々と貧乏転落するワナについてお伝えしてきました。

リアルなエピソードを学びたい場合は、金森重樹氏の著書が参考になります。
借金の底なし沼で知ったお金の味 金森 重樹 (著) #140

これらのワナには、事前に対処できることも多いです。
少しでも自分自身を振り返るきっかけになれば、さいわいです。
ありがとうございます。

竹内正浩

他に参考になるページ:

  1. 蓄財研究
  2. 「ふつうの億万長者」徹底リサーチが明かす お金が“いやでも貯まる”5つの「生活」習慣 トマス J スタンリー (著), 本田 健 (翻訳) #123
  3. 私の財産告白 本多静六 (著)#96
  4. 中小企業のための経費削減 山田 浩司 (著) #107

Posted in ビジネス領域, 倹約, 富を築く, 経営戦略, 財務戦略, 起業 | 1 Comment »| タグ: , ,

一攫千金―なにをやってもサイテーな男の成功術 安田 久 (著) #155

10月 18th, 2010 by blogown

一攫千金―なにをやってもサイテーな男の成功術 安田 久 (著)

かつて大ヒットとなったテレビ番組「マネーの虎」。
それに出演していたのが、飲食店の経営、プロデュースを業務とする年商10億のH.Y.Japanグループを統括する著者、安田久氏だ。

安田久氏のこの本からは、実践から得られた飲食ビジネスの構築方法を学ぶことができる。

僕が本書から学んだのは大きく4つ。

1.安田久氏の成功の裏には、やはり前職時代の経験がある

安田久氏は、前職時代に成功体験をしていて、店舗開発など起業とほとんど同じようなことをした経験がある。

それが彼を成功へと導いた重要な要素だ。

30代で年収3000万円を実現した人を110人取材調査してきた人間として感じるのは、彼もやはり同じようなプロセスで成功に至ったのだ、という納得感がある。

彼は、著書でこう述べている。

こうすればかならず当たるというシステムというかデータはあった。カンではない確証があった。まだそのころ勤めていた会社の店「ガネーシャ」が当たりに当たっていて、そのシステムをそっくり頂戴すれば、間違いなくヒットする。

システムとは、簡単にいってしまえば、客単価を4000円にする、靴を脱いであがらせる、半個室にする、というものだ。当時そんな店は珍しく、連日、有名人をはじめとするお客でごったがえしていた。

彼はそこから、大ヒットすることになる刑務所レストラン「アルカトラズBC」を立ち上げた。

もし、彼が店舗開発などの成功体験をしていなかったとしたら、どうなっていたか。
それはわからないが、成功の確率が確実に低くなっていただろう。

安田久氏が、前職時代に大ヒットレストラン「ガネーシャ」の立ち上げの中心人物であり、その成功のロジックを体感し、理解していたからこそ、それを転用することで成功を掴んだのだから。

2.客単価はターゲットでほぼ決まる。

次の話は、よくある話ではあるが、再認識した話。

客単価はターゲットでほぼ決まる。
サラリーマン、OLなら、4000円だ。

客単価が4000円という店は、どこでもサラリーマン、OLをターゲットとしているとみていい。

飲食ビジネスでは、客単価で明確にターゲットがわかれるそうだ。

ランチで言えば、1000から1500円までがサラリーマン層の上限で、それ以上は経営者や接待といった需要の層。

つまり、同じ飲食業でありながら、価格帯によって、客層・ターゲットも異なれば、利用用途もことなるというわけだ。

3.ダメな店じゃない店を作れば、成功の確率は高い

ダメな店じゃない店を作れば成功の確率は高い。

だとすると、ダメな店とはどんな店か。
安田久氏は、どんな店がダメな店かをこう解説している。

・従業員に商品知識がない店はダメ。
・オーダーストップが早いのも先行き暗い。
・電話に出ない。
・トラブルが起きたとき、すぐに対応しない。
・トイレが汚い。店が汚い。
・従業員が言葉をはっきり言わない。

どれも細かなことのようだが、奥の中心部がぐらついている証拠なのだ。こんな店は根本が間違っている。

たしかにこれらの要素はとても細かいこと。
しかし、「一事が万事」という言葉もあるように、ダメな店は細部でダメな点を露出しているわけだ。

細部に至るまで、きっちりと作りこむ。
挨拶をはっきり、動作をキビキビ、テキパキ動き、ピシッとこなす。
そういうちょっとしたことが大事なのだと再認識。

4.計数管理の重要性

安田久氏の成功をもたらした要素として、非常に大きいことが「計数管理」だ。

ちょっと長いのだが、彼の言葉を引用したい。

本質的な欠陥のある店。
向こう一年間の計数管理ができていないと、これはもう絶対といっていいほど、失敗する。
売り上げ目標、人件費、原材料費、水道光熱費。数字の目標と計画を立てる。

売り上げに対して、人件費と原材料費はふつう50パーセントから55パーセントと言われている。だけど、俺は、50パーセントくらいに抑えてないと、あまり儲からないと思っている。

家賃の高い安いは、やはり売り上げの何パーセントかで判断する。ふつう家賃は何パーセントか。俺にとっては10パーセントだ。

人件費と原材料費で55パーセントも出てしまう店舗、これで家賃が10パーセントなら、全体で65パーセントになる。これではニッチもサッチもいかなくなる可能性が高い。55パーセントなら家賃は7か8パーセントに抑えないといけない。

このように、安田久氏は、徹底的に計数管理をしている。
この計数管理をしていると、数字が把握できているので、赤字になることがとても少なくなる。

なぜなら、これを超えると、赤字になる可能性が高いのだというラインを把握できているからだ。

そして、どこにどれくらいのお金をかけることができて、家賃や内装、原材料費など、どれくらいの金額に抑えていなければならないのか、その水準を明確に把握できるのだ。

これがわかっていると、やはり強い。
死守しなければならないラインがわかっているから、どれが成功で、どうなると失敗かがわかる。

失敗すると、どうすればいいのかが考えやすい。
たとえ失敗しても、大ケガをすることはない。

それは、どこがどうなってケガしたのかがわかるからだ。
たとえば、家賃が15パーセントになっていたら、そこが原因。

数値管理、計数管理の重要性。
再認識した。

飲食ビジネスを構築するなら、知っておかなければならないことばかりだと感じた。

一攫千金―なにをやってもサイテーな男の成功術 安田 久 (著) #155

Posted in ビジネスシステム, 経営戦略, 自伝系, 財務戦略, 起業 | No Comments »| タグ: , ,

崖っぷちで勝つランチェスター社長学  竹田陽一(著)#154

9月 30th, 2010 by blogown

ランチェスター社長学

成功者に見られる二つのタイプ

著者の竹田陽一氏は、3-40年前、企業調査会社に勤め、
企業の信用調査や倒産取材の仕事をしていたので、多くの社長と出会っていた。

その頃、ナポレオン・ヒルがアンドリュー・カーネギーの提案を受けて、
まとめた『巨富を築く13の条件』『成功哲学』が出版されていたそうだ。

竹田陽一氏が多くの社長と会っていくなかで、ナポレオン・ヒルの言うとおり、
燃えるような願望をもつとともに大きな目標を掲げ、
バリバリと仕事を進めて短い期間に大きな会社にした社長もいたそうだ。

このタイプの社長は、たいてい20代で独立しており、
朝が早く一年間に5000時間以上仕事をして、
竹田氏いわく「人間ブルドーザー」といえるような人で、
先天的成功者
と名付けた(もちろん、このタイプのなかには、
やりすぎや手の広げすぎが原因で倒産する人もいるらしい)。

ところが、業績が良い別の会社の社長はというと、そうでもないのだった。

このタイプの人のやり方をまとめると、以下のようになる。

1.はじめは当面の生活費を稼ぐために、小さな事業を始めた。

2.特別大きな目標などなく、目の前の仕事に
とにかく長時間労働で一所懸命に取り組んだ。

3.この状態を10年ぐらい続けたとき経済的に
ゆとりがでてきたので、経営戦略の研究に取り組んだ。

4.経営戦略の研究をしていて「これが最も大事な原則だ」と
書かれていたので、素直にそのとおりにやってみた。

5.原則に従った経営を何年か続けているうちに、
売上がグングン伸びて利益性も良くなった。

6.このような成功体験が自信につながり、
今までよりは大きな目標が定められるようになったばかりか、
経営に対する意欲も強くなった。

このタイプは後天的成功者で、
独立したときの年齢は30-35歳
が多くなっている。 

このように、成功者には、先天的成功者の強者型人間と、
後天的成功者の弱者型人間の2つのタイプがいる。

しかも、後天的成功者のほうが10倍以上多かったそうだ。

竹田陽一氏は、この2つのタイプを対照させて表現している。

弱者型タイプ
1.長時間労働
2.戦略の研究
3.実行
4.高い実績
5.自信

強者型タイプ
1.願望
2.大きな目標
3.長時間労働
4.大きな業績

以上が本書『ランチェスター社長学』に書かれた成功者の分析である。

僕は、竹田陽一氏と同じように成功者に取材してきた。
具体的には、30代で年収3000万円を実現した人を110人。

そういう過程を経て、あらためて本書を読むと、
竹田陽一氏と同じ結論に至ることに気づかされた。

僕は、この成功者の2タイプを「おっとり成功者」と「ガンガン成功者」に分けた。

世の中には、「おっとり系」と「ガンガン系」がいるのだ。

「ガンガン系」は、外向的で能動的、自分の思うがまま、
営業でもガンガン売り込むことのできる性格の人のことだ。

そして、「おっとり系」は、内向的で受動的、おっとりしていて
着実にコツコツが得意な性格で、相手の気持ちを意識しすぎて
売り込みできずにいるような性格の人のことだ。

関連:「おっとりした人が成功するための7つのステップ」レポート

僕の主張と竹田陽一氏の主張は若干、異なる部分がある。

後天的成功者・おっとり成功者は、必ずしも経営戦略の勉強をしているとは言えず、
前職時代の経験や人脈、ノウハウを活用することが
重要なポイントであると感じるのに欠けている点などだ。

とはいうものの、僕にとってありがたく、
また「やっぱり!」という気持ちになったのはうれしかった。

それは、3-40年前に竹田陽一氏がその実体験から得られた洞察が、
僕が得た洞察とほとんど同じだったからだ。

そして、そのことは、社会の「おっとり系」にとっては素晴らしいことなのかもしれない。

なぜなら、「おっとり系」は成功者のなかでも大きなシェアを占めており、
また、その方法論、おっとり成功者への到達ルートの分析がなされているからだ。

ちなみに、僕が調査の上で得た「おっとり成功者」「後天的成功者」の
成功ルートについてお話しておきたい。

彼らは、おおむね、前職時代、独立時代の流れの中で、
「下積み」「種まき」「不遇の時代」を経験している。

なぜなら、おっとり系は、人間関係、信頼関係をベースに
顧客数、売上、利益が増加していく傾向にあるからだ。

人間関係、信頼関係の醸成には時間がかかる。
だから、それらの時代を経験するのだ。

ただ、いったん増加しだすと、口コミ・紹介が起こっていくために、
急ペースで増加していくことになる。

それがおっとり成功者の典型パターンだ
(もちろん、例外もあるし、そのパターンもいくつかに分類できる)。

僕の場合の「おっとり成功者」と「ガンガン成功者」の
成功者の2タイプの対照表は以下のとおり。

若干、違うと思う部分はあるにせよ、
3-40年前にすでに同じような洞察を得られていたことを知って、
驚きと同時に安心と自信を持った。

ということは、成功法則、というか、デキる人、うまくいく人の
パターンやタイプ、到達ルートなど(やっぱり俗に言う「成功法則」でしょうが)は、
時代が変わっても、3-40年前も現在も変わらないものなのだ。

本書を読んで、僕はそういうことを思った。

崖っぷちで勝つランチェスター社長学  竹田陽一(著)#154

Posted in 哲学系, 富を築く, 経営戦略, 自己啓発, 起業 | 2 Comments »| タグ: , , ,

ヤマダ電機に負けない「弱者の戦い方」―セブンとアトム、ヤマグチに学ぶNo.1企業との共存の法則 月刊「技術営業」編集部 (編集) #150

8月 11th, 2010 by blogown

弱者の戦い方 月刊「技術営業」編集部 (編集) #150

結構なスローペースで読書感想文を書いているわけですが、ようやく150冊目になりました。

そういう節目の一冊は、「弱者の戦い方」という本です。
正直言って、掘り出し物の一冊です。

家電小売業界では、大型量販店が圧倒的な存在感を持っています。
それは、業界人でない自分でもわかります。

たとえば、家電小売業界No.1企業のヤマダ電機は一社で売上高1兆7,678億円。
一社だけで、ものすごいパワーで攻めている状況ということです。

そういう業界環境下で、苦境に喘いでいるのが、いわゆる「町の電器屋さん」と呼ばれる「地域店」「地域の小さな電器専門店」です。

大型量販店の圧倒的な床面積、販売面積に比べて、弱小な経営基盤に、狭い床面積。

弱者です。

熾烈な競争下で、減少の一途をたどる弱者なのです。

しかし、一方で、このような大型量販店との競争を勝ち抜いている弱者もいるのです。

本書では、そんな勝ち抜いている3人の経営者に、強者と戦うための基本的な考え方、具体的な戦略・戦術を丹念に取材した内容が書かれています。

その3人の経営者とは、「セブンプラザ」山口社長、「でんかのヤマグチ」山口社長、「アトム電器チェーン」井坂社長の3人です。

本書に書かれている内容は、どれも非常に興味深いのですが、最も印象的なのは、大型量販店との競争を勝ち抜いている3人それぞれが、戦い方が各自異なっているという点です。

■「セブンプラザ」山口社長
九州の地域電気チェーン「セブンプラザ」。
「セブンプラザ」の戦略は、「お客様の近くでかかりつけの電器店」、つまり、「コンビニ家電店戦略」です。

「コンビニ」のように、明るく、清潔感のある店舗で、最寄品、小物商品、消耗品のような商品を多数扱うことで来店頻度を向上させ、「お茶だしサービス」などのおもてなしもきっちりと行う
加えて、加盟店の経営者にそれぞれきっちりとした経営知識を身に付けさせるなど、きっちりと、ぴっしりと経営をさせています。

■「でんかのヤマグチ」山口社長
東京町田市に大型店を構えるでんかのヤマグチ

でんかのヤマグチは、良客育成。
大型量販店の攻勢に、でんかのヤマグチは、「きめ細やかな顧客サービス・顧客満足」によって対抗しています。

1.お客様に呼ばれたらすぐにトンデ行くこと
2.お客様のかゆいところに手が届くこと
3.お客様に喜んでもらうこと
4.お客様によい商品で満足してもらうこと

経営的には、粗利益重視の姿勢で、値段は安くない。
しかし、その価格の高さは、実際には、「サービス料」。
お客様(たとえば、お年寄り)が説明してほしいといわれると、4回、5回行くように、懇切丁寧なサービスを実現するためのサービス料分なのです。

そのために、「お客を選ぶ」ということも。
1996年には、創業期から蓄積してきたお客を半分以上減らしたそう。
約3万世帯あった管理顧客数を13,000世帯にしたという。
3万世帯には、きめ細やかなサービスは無理だということ。

ちなみに、客層としては、ヤマグチの得意客には高齢者が多いそう。

■「アトム電器チェーン」井坂社長
全国500店を超える電気屋チェーンを組織するアトム電器チェーン

アトム電器チェーンは、全国主要量販店8社の店頭価格をデータ調査、さらに、メーカーや販売会社との良好な関係づくりによって、仕入れにおける大きな購買力を持つことで、価格面での力も持つ。

戦い方としては、大型量販店のウリが低価格で、地域店のウリが人間関係・サービスだとすれば、アトム電器チェーンは、低価格とサービスを両立させようとするもの。

もちろん、地域店一店舗のみでは、仕入れのための購買力が不十分。

だからこそ、アトム電器チェーンというかたちで、集まって強力な購買力を生み出し、低価格とサービスの両立を目指そうというのです。

圧倒的な力を持つ強者に対して、弱者はどう戦うべきか。

そのやり方は、いくつもあるということに気づかされます。

非常に考えさせられる内容です。

ヤマダ電機に負けない「弱者の戦い方」―セブンとアトム、ヤマグチに学ぶNo.1企業との共存の法則 月刊「技術営業」編集部 (編集) #150

Posted in 営業戦略, 地域戦略, 客層戦略, 経営戦略 | No Comments »| タグ:

« Previous Entries Next Entries »

★メールニュースレター(無料)

竹内正浩メールニュースレターに登録する
お名前
Eメール

竹内正浩


竹内正浩のプロフィール
(宣言)「本ブログの方針」と「献本」について
ビジネス書名作選

竹内正浩の著書


『30代で年収3000万円を実現した300人に聞いた!稼げる人 稼げない人』竹内正浩(著)(東洋経済新報社)


『コーヒーとサンドイッチの法則 -「利益を獲得する」ための6つの戦略』竹内正浩(著)(東洋経済新報社)その韓国語版

★特別レポート集

★すごい本の論考

★【竹内正浩のビジネスCD・DVD】

★講演レポート

最近の投稿

Categories

ブログロール

アーカイブ:

検索:

メタ情報:

あわせて読みたいブログ

あわせて読みたいブログパーツ
Get Adobe Flash playerPlugin by wpburn.com wordpress themes