ヴィレッジ・ヴァンガードで休日を 菊地 敬一 (著) #163
blogown あまりに積みあがって、スペースを取り始めた書籍群を整理しようとしているとき、
一冊の文庫本が目に留まった。
それは、以前、買って、一度くらい読んだ本だった。
それが本書『ヴィレッジ・ヴァンガードで休日を』だ。
『ヴィレッジ・ヴァンガードで休日を』
本書は、1986年に名古屋で誕生した本屋「ヴィレッジ・ヴァンガード」の
創業者、菊池敬一氏によるエッセイ集。
文章も、多読家だけあって、ユーモアあふれる文章で、読んでいて面白い。
当初、僕が期待していたのは、
ヴィレッジ・ヴァンガードの創業記だったが、期待のものはそれほど書かれていなかった。
けれども、本書には、それに匹敵するようなことが書かれていた。
僕が本書を読み通して感じたのは、
「ヴィレッジ・ヴァンガードという本屋は、それ自体が、この菊池敬一という人物のキャラクターそのものなのだ」ということだ。
つまり、この会社、このビジネス自体が、創業者、菊池敬一そのものなのだ。
菊池敬一=ヴィレッジ・ヴァンガード
本書では、ヴィレッジ・ヴァンガードのお客の一タイプをこう想定している。
「ヴィレッジ・ヴァンガードスタイル
A学院大学建築学部四年B君の部屋
自宅生。第二志望のデザイン会社に内定をもらったので、そこへ行くことに決めている。免許は持っているが、車は所有してない。最初に買う車は中古のロータス・セブンと決めている。アルバイトで得た金はかなりの額になるが、堅実な彼は、ローンの負担を少なくするため夏休みいっぱいアルバイトしようと思っている。それまでの足は二年前に買ったクラシックベスパで充分だ。このベスパも気に入っているので、セブンを得ても手放す気はない。夏休みが終わり、九月になったら、目をつけていたセブンを買い、信州をのんびり10日くらいかけてドライブ旅行したいと思っている」
ヴィレッジ・ヴァンガードという本屋は、それ自体が、
この菊池敬一という人物のキャラクターそのもので、ヴィレッジ・ヴァンガードのお客様も、
彼に似た人で、彼の考え、感覚に共感を持つような人物なのだ。
それは、もちろん本書でもうたわれていた。
ヴィレッジ・ヴァンガードの理念(のようなもの)
(中略)
一、オーナー、店長のパーソナリティ、バックボーンを店に反映させよう。
創業者の個性が、その会社の個性をあらわす
僕は、いままで普通の人よりも多く、経営者を見てきただろうし、ビジネスに触れてきたほうだと思う。
そうしたことから考えてみても、思う。
本質的に、会社・ビジネスは、オーナー・創業者のパーソナリティが反映されている。
誤解をおそれずにいえば、
ビジネスはそのオーナーのパーソナリティそのものがあらわれているものだ。
だから、ヴィレッジ・ヴァンガードの創業者である菊池敬一氏そのものが、
ヴィレッジ・ヴァンガードであり、お客様もまた、ヴィレッジ・ヴァンガードに共感し、
好きだと思い、そして、同じように菊池敬一氏にも共感し、似ているのだ。
だからといって、儲かるって話でもない。
けれども、ビジネスというものは、そういうものなのだろう。
ビジネスは、創業者・社長そのものをあらわしているのだ。
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