ザ・プロフィット エイドリアン・J・スライウォツキー (著)#144

7月 5th, 2010 by blogown

本書は、経営コンサルタントのエイドリアン・スライウォツキーが
利益をテーマに、経営戦略などの観点から、ビジネスモデルを見通していったもの。

全体として、ビジネスをやっていく上では、非常に有益なポイントが多いのだが、
今回、個人的に特に参考になったのは、次の点。

・製品ピラミッドのなかで、廉価商品は利益を上げるために存在しない。

製品ピラミッド利益モデルについての解説から。
バービー人形を販売している会社マテルが例にとられて説明されている。

バービー人形は、20ドルとか30ドルで売られている。
他社はこの低価格史上には簡単に参入できる。

そこで必要なのが防火壁(ファイアウォール)だ。
他社の追随を防ぐために、10ドルのバービー人形を売り出して
廉価市場への他社の参入を封じ込める。

ここではほとんど利益は上がらないが、
他社が自社の顧客と関係を結ぶ道を塞ぐことはできる。

ピラミッドの最下層にはファイアウォールとして機能する防衛のための製品が、
そして最上層には強力な利益製造マシーンが配備されている。

このテーマについて端的に表現されているのが、この箇所だ。

そもそもピラミッドとは、低価格帯商品を売ることで、
他社がもっと安い値段で市場シェアを奪う可能性を実質的に断ち切るシステム
なんだ。

「なぜ、製品ライン、製品ピラミッドが存在しているのか」ということの回答。
それは、ライバル・競合他社に、付け入るスキを与えないため。

ビジネスって戦争ですね。

ザ・プロフィット エイドリアン・J・スライウォツキー (著)

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借金の底なし沼で知ったお金の味 金森 重樹 (著) #140

6月 19th, 2010 by blogown

金森重樹氏の著書。

率直な感想を述べると、「生々しい」。

25歳でフリーターだった金森氏。
先物取引によって数千万円の借金をつくってしまう。。。

結局は、借金1億2000万円、利息24%ということに、、、

当時の破産法では、投機的な行為での借金は免責不許可事由とされて、破産もできない状態。

絶望感に満ちた日々。
それが、金森氏の東京に出てきてからの18年間。

その話が、克明に描かれています。

現実の社会では、あまり目にすることはないにしろ、こういうことも存在しているということが痛感させられる。

そういう状態で、彼が求めたのは「理詰めで億万長者になる方法」。

『事業はロジックによってきっちりと仕上げるもの』

『事業をやるのに度胸が必要だと考えるようでは、まだ不確定要素が潰しきれていませんので、その事業をスタートする段階ではありません』

その言葉たちからは、金森氏自身の高い知性と同時に、借金のプレッシャーのなかで苦しみ、叩き上げられた力が感じられる。

借金地獄を疑似体験できる、そんな良書。

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職業”振り込め詐欺” NHKスペシャル職業”詐欺”取材班 (著) #122

12月 18th, 2009 by blogown


本書はどのような本かというと、振り込め詐欺の実態に迫った本である。
犯行グループへの取材(大変だー)をしたり、聞き込みをしたりで、120日間かけて取材した結果だそうだ。
自分も同じようなことをしているから、その苦労がわかる。

なんといっても、振り込め詐欺について詳細を語ることができるのは、実行した人なのだから、つまりは、犯罪者なわけだ。
普通の取材とは違って、逮捕されていない犯罪者にインタビューとは、また困難なことだと思う。

そのような困難を通じて見えてくる、振り込め詐欺の舞台裏を垣間見ることができる。

本書を通して、振り込め詐欺を見たとき、感じたのは2点。

1.振り込め詐欺も、結局は、普通のビジネスとほとんど変わらない
2.優秀な人物は、たぶん、何をしても優秀なのだ

1.振り込め詐欺も、結局は、普通のビジネスとほとんど変わらない

”詐欺の男”タカハシは、振り込め詐欺の拠点のことを「店舗」と呼び、加えてこう語ったそうだ。

「だいたい1日にかけるのは、200件とか300件とか。もう普通のテレアポみたいな仕事ですよ。遅刻したら、その日の取り分はなしで。時間厳守で、普通の会社並みに、うるさくやってましたね」

さらに、タカハシは、手書きのA4の紙を取り出した。
それは、詐欺のマニュアルで、だましのテクニックを仲間内で共有していたという。

別のグループ、平成19年9月16日に逮捕された、仲間内から「キング」と呼ばれた戸田雅樹被告の話。

戸田被告の元には、それぞれ数人からなるグループが少なくとも6つあり、それぞれに現場責任者を置いて、まるで会社のような組織を作り上げていた。

構成図も本書には図表として挙げられているが、通称「キング」を中心に、それぞれの現場責任者がリーダーとなり、数名の部下(だまし役)を管理する組織になっている。まさに、企業の営業組織である。

2.優秀な人物は、たぶん、何をしても優秀なのだ

第7章に書かれた、十数の詐欺グループを統括しているという男”顧問”の話。
31歳で、もともと、東京の六大学を卒業し、数年前まで一部上場の一流企業に勤めていたという。

詳細は、長いので、書ききれないが、とにかく頭の切れる人物であることが、読み取れるのだ。
携帯電話やATMの仕組みを熟知した上で、警察の捜査の手の内まで読んで逮捕を免れようとする”顧問”。

完全に犯罪者なのだが、優秀な人物だと思う。

著者も同じように感じたようで、こう書いている。

それだけの頭脳や情熱を、社会の発展に振り向けられなかったのかと思わずにはいられなかった。

社会について、振り込め詐欺について、ビジネスについて、さまざまなことを考えさせられる一冊。

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転職―ネットワークとキャリアの研究 M グラノヴェター(著), Mark Granovetter (原著)#120

11月 28th, 2009 by blogown

有名な社会学者マーク・S・グラノヴェターの著書。
専門職、技術職、管理職といったホワイトカラーを対象に、転職情報の伝達経路について研究したもの。

結果としては、56%が人的ネットワーク(人的つながり)を用いて職を見つけ、18.8%がフォーマルな方法(9.9%が広告、8.9%がほかのフォーマルな方法・たとえば、エグゼクティブ・サーチ・サービスや公私の職業紹介所など)、そして、18.8%が直接応募を使用。6.7%がそのほかのカテゴリーに属しているというものだ。

本書でグラノヴェターが研究・主張しているのは、56%という大きな割合を占めている転職情報の伝達経路、人的ネットワークの内容についての点である。

端的に言えば、よく、頻繁に顔を合わせる、コンタクトを取るような、強いネットワークによって転職情報がもたらされるのではなく、あまり接点のない弱いネットワークからもたらされる傾向にあるということだ。

これは、強いネットワーク内であれば、相互に既知のものであることが多いからだ。
つまり、親しい、頻繁に顔をあわせる者同士は、それぞれのネットワークが相互に重複している傾向にあるからだ。

反して、弱いネットワークからの情報であれば、未知の情報である可能性が高い。
そのため、貴重で重要な転職情報を入手しやすいのである。

これは、つまり、情報の広い伝播においては、弱いネットワーク(弱い紐帯・weak ties)が重要な役割を持っていることを示している。

弱いネットワークを重要視し、大切に扱うこと。
そう学んだ一冊。

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顧客の信頼を勝ちとる18の法則-アドボカシー・マーケティング 山岡 隆志 (著)#118

11月 24th, 2009 by blogown


帯にあったフレーズと同じところが印象的で、考えさせられた。
『欠点もさらけ出せ!正直な会社に人は集まる』

世の中にさまざまな商品・サービスはあれど、本当に完璧なものは、なかなかなくて、欠点が必ずといっていいほどあるわけだ。

もちろん、ある人にとっての欠点は、ある人にとっての魅力であったりするのだが。。。

ここのところについて詳しく述べられているのが、「5 欠点も含め、ありのままを伝える・透明性の法則」の部分。

正直さや誠実さといった信頼のベースに深く関わるのが「透明性」。
透明性のない会社は、たとえば、重大なクレームを隠したり、重大な欠陥を隠したり、デメリットを隠したりするわけだ。
無論、会社としては、良いところだけを見せて、最高の商品であることを示して、大きな売上を上げたいわけだから、比較的、不利益な情報は隠蔽したくなる。

しかし、顧客との関係を考えた場合、信頼という観点から見ると、公開したほうがいい、というのが本論。

たとえば、モスバーガーがその月に使用している「モスの野菜」の産地・生産者情報を店舗の地域ごとに表示しているなどの試みを紹介。
http://www.mos.co.jp/quality/vegetables/farm_info/

また、「EDLP(EveryDay Low Price)」をスローガンにしている「オーケーストア」は、店舗にて「貯蔵リンゴのため、最盛期に比べて、果肉のシャキシャキした食感が少なくなっています」といったカードを棚で表示している。

その「オーケーストア」飯田社長の言葉がまた印象的だ。
例えば昨日買った商品が、今日、特売されていたらどう思いますか。がっかりするでしょう。だから特売もやめました。特売がなくなれば、売り上げの波が少なくなり、予測がしやすくなります。その結果、在庫ロスも減ります

たしかに、デメリット・ネガティブな情報を公開するのには躊躇してしまう。
それは、人によく思われたいから。
しかし、正直に、はっきりとできるかぎりの情報を公開するということが、信頼につながり、最終的には収益につながってくるのだろう。

欠点やデメリットでも、相手(顧客)のことを本当に思うのであれば、判断材料として提供すべきだと思った一冊。

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こころを動かすマーケティング 魚谷 雅彦 (著) #113

11月 3rd, 2009 by blogown


偉大なブランドを所有する企業、マーケティング会社のリーダー、それがコカ・コーラ。

そのコカ・コーラのマーケティングとは、どのようなものなのだろうか。

本書を読んで、知った感想を言えば、「実にベーシック、かつ、本質的」だということだ。

つまり、本書で一貫して述べられているマーケティング・エッセンスは、「ターゲットは誰なのか」ということなのだ。

たとえば、セグメンテーションの例で言えば、アメリカのセグメンテーションでは、ジョージアはブルーカラーのドリンクだと認識されていたそうだ。

そのため、アメリカでは、自らがブルーカラーである、という人を強く意識した広告を展開されていたらしい(マッチョ+港湾労働者のような・・・)。

しかし、日本では、ブルーカラー、ホワイトカラーという明確な分け方はないということで、いわゆる「サラリーマン」の男性、中流意識の普通のサラリーマンがターゲットなのだと著者は考えた。

そこで、ターゲットはまさにサラリーマンと呼ぶにふさわしい人たち、その人たちが一番何かを感じられるマーケティングを行おうということになる。

これはまさに、ターゲットは誰なのかを強く意識した結果だ。

また、商品開発では、ターゲットの絞り方は、かなり絞り込まれているそうで、年代、性別、ライフスタイル、職業、時には象徴的なターゲット像を具体的にイメージしてしまうこともあるそうだ。

そのビジネスにおける、ターゲットは誰なのか。
それが重要なのだ。

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拙著『コーヒーとサンドイッチの法則』の韓国語版が出版

10月 6th, 2009 by blogown

『コーヒーとサンドイッチの法則』の韓国語版

拙著『コーヒーとサンドイッチの法則』の韓国語版が出版。
手元に届きました。
初めて、韓国語の書籍を手に取ることとなりました!
日本の書籍とは違って、デザインもサイズも変わっています。
韓国語の本は、洋書のペーパーバックみたいですね。

『コーヒーとサンドイッチの法則 -「利益を獲得する」ための6つの戦略』竹内正浩(著)(東洋経済新報社)

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Hot Pepperミラクル・ストーリー – リクルート式「楽しい事業」のつくり方」 平尾 勇司 (著) #100

6月 22nd, 2009 by blogown

本ブログもようやく100冊目になった。
100冊目は、それにふさわしいような名著である。

本書のタイトルには「ミラクル・ストーリー」とある。

これは「ホットペッパー」が4年で全国42版展開、売上約300億円、営業利益約100億円の事業となり、近年では500億円規模となったことを指しているのだろう。

ぼくにとっては、売上約300億円・営業利益約100億円の高収益モンスタービジネスについての、この種の企業秘密的な戦略情報、ビジネスシステムについて率直に書かれた本を、たった1,575円で手に入れることができることが「ミラクル」だと思う。

このモンスタービジネスは、何によって生み出されたのか。

ぼくが見るところ、それは「研ぎ澄まされたシナリオ・ビジョン・ルート」「高度なパターン化・システム化」「高い組織運営能力」によって生み出されたのだろう。

大きな、そして、鋭く研ぎ澄まされたシナリオは、迅速な拡張をもたらすように設計されており、高度なパターン化・システム化によって、労働力の迅速な戦力化を促し、高い組織運営能力がそれらを束ねる、という構図である。

まず、「研ぎ澄まされたシナリオ・ビジョン・ルート」について見ていこう。

『「まずは飲食コンテンツに集中する
半径2キロのコア商圏でNTTデータの飲食件数のうち15%を獲得すれば、読者のマインドシェアを獲得できて、流通段階でみんなが自ら喜んで手にとって持ち帰るインフラができる

その流通インフラが確立できれば、一気に効果のある媒体になれる。
その後に美容室、キレイ、スクール、リラクゼーション、ショッピングなどのコンテンツに展開を拡大する。
そして、街の生活情報誌になる。そのために、半径2キロにある街の飲食コア商圏内の飲食店へ、特に居酒屋へ営業に行く。
1/9スペースを3回連続で受注する。
1人1日20件の訪問を実行する」

これが『ホットペッパー』の勝つシナリオだった。』

「ホットペッパー」の勝つシナリオ、それは「研ぎ澄まされたシナリオ」であると同時に、容易にイメージしやすい、「これからどのようにすればいいのか?」という関係者全員の疑問に答えることのできる、シナリオである。

そして、「ホットペッパー」という高収益モンスタービジネスの根本であり、事業モデルであり、事業戦略であり、成功の秘密のひとつである。
つまり、「ホットペッパー」という高収益モンスタービジネスの基本レシピこそが、このシナリオなのである。

このシナリオは実に驚嘆に値する。
地域密着によるエリア支配、コア商圏におけるシェアの拡大、流通インフラの確立、拡張性の方向性とエレガントなまでに美しい。

ぼくは、この『「ホットペッパー」の勝つシナリオ』を見たとき、思った。
「ぼくも、こんなエレガントなシナリオを描いてみたいものだ」

もちろん、シナリオが美しいだけでは不十分である。それは、そのシナリオを実現するために行動しなければならないからだ。
その行動段階に組み込まれた仕組みが「高度なパターン化・システム化」である。

「ホットペッパー」は、組織構成として1,500名によって構成されているそうだが、その85%は非正社員だという。
また、創刊当初から、業務委託と契約社員(3年の契約社員)とアルバイトによって創られたという。

非正社員がほとんどの組織で、十分なトレーニングに基づくスキルを要する仕事をこなす、ということは非常に難しい。

にもかかわらず、そのような組織であった「ホットペッパー」がなぜ、ハイスピードの拡大を達成できたのか。

その答えのひとつが
「高度なパターン化・システム化」だ。

『後の営業戦略の中核となる「コア商圏・飲食・居酒屋・1/9・3回連続受注・20件訪問・インデックス営業」というコンセプトが生まれ、それを「念仏」と呼んだ。

「人通りが多く飲食店が集積する中心地を営業活動のコア商圏として設定し、飲食店のなかでも居酒屋にフォーカスして訪問する。情報量を確保できる1/9スペースを3ヵ月連続=3回連続セットで受注する。そのために一日20件を必ず営業訪問する」

一人ひとりがその念仏を唱え、自分の行動がその行動基準から外れていないかを毎日のなかで確認できる、それが「念仏」だった。
成功のコンセプトを日々の具体的な行動に落とし込むことが、もっとも大切なことだ。』

まずは、行動プロセスのパターン化・システム化である。
この「念仏」もまた、シナリオと同様に美しい。

非正社員であれ、この「念仏」を唱えているだけで、自分の行動がシステムに沿っているのか、そうでないのかを判断できるからだ。
「念仏」そのものも、非常にシンプルに営業戦略がまとめられており、非正社員が迅速に戦力化され、ハイスピードの拡大を達成できた背景が見える。

この「高度なパターン化・システム化」は、営業戦略のみならず、よりミクロの営業現場での対処でさえ、徹底されている。

実はニーズは多様化していない。
『ホットペッパー』でも当初、顧客ニーズが多様化しているのに、それを型にはめるのは危険だという反対意見が出た。
型にはめることは個人の個性や成長を阻害するという反対意見も出た。
しかし、顧客ニーズを整理して絞り込むと、
団体をとりたい
回転率をあげたい
客層を変えたい
顧客単価をあげたい

せいぜいそんなものだった。

それら各々の課題を解決できた原稿パターンやクーポン内容パターン、それらの課題を解決できる商品設計や流通設計やプロモーション計画をまとめたツールパターンを用意した。
そのツールパターンを使った5分間の営業トークの完全シナリオをつくり、それを新規営業の「型」として完全に暗記して繰り返し、繰り返し徹底的に訓練した』

最初に顧客ニーズの分析によって、ニーズが多様化しておらず、実際には、『団体をとりたい・回転率をあげたい・客層を変えたい・顧客単価をあげたい』というニーズくらいであることを明らかにした。

次に、それぞれの課題に対応するアプローチをパターン化し、ツールパターンを用意。それらを「型」としてトレーニングする。

このような仕組みがあるからこそ、非正社員をインスタントに戦力化することが可能になるのである。

思わずうなってしまう。

最後の「組織運営」については、今のところ興味があまりないので、本書を読んでいただくとして、『フラット、業績把握、モチベーションを高める仕組み、評価システム』とスキのないつくりとなっている。

ぼくは本書を読み終えたとき、思った。

「ホットペッパー」が4年で売上約300億円、営業利益約100億円の事業となり、近年では500億円規模となったことは決して「ミラクル」ではないのだ、と。

思わず、美しいと言ってしまうほどの「研ぎ澄まされたシナリオ・ビジョン・ルート」と「高度なパターン化・システム化」、「高い組織運営能力」があるからこそ、そうなったのだ。

つまり、合理的に築き上げられたものであり、「なるべくしてなった」のだ。

ぼくは、別にこの読書感想文を書くことにお金をもらってはいない。

だが、ビジネスに関わる人であれば、本書に1,575円分以上の価値を見出すことは間違いないと思っている。

だからこそ、ぼくは1,575円の本書を押し売りしよう。

Hot Pepperミラクル・ストーリー – リクルート式「楽しい事業」のつくり方」 平尾 勇司 (著) #100 You can buy this book on amazon.

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情熱・熱意・執念の経営 すぐやる! 必ずやる! 出来るまでやる!永守 重信 (著) #99

6月 15th, 2009 by blogown


次々とM&Aを展開して伸び続ける日本電産の創業者で著者の永守重信氏が、自身の経営哲学について語ったのが本書。

日本電産は業界の限られた法人相手のビジネスのため、個人的に接点はない。
けれども、伝え聞くところによると、素晴らしい経営をされているとのこと。
ひとつ、そのエッセンスの一部でも学ばせていただきたいと思い、本書を手に取る。

永守重信氏自身が、まったく何もないところから、仲間三人と日本電産を設立し、現在、売上高6,134億円の企業グループにまで育て上げてきただけあって、ビジネスの本質についての話や、経営、とりわけ大きな組織運営をしていく上で重要な話が多かった。

個人的に心に響いた部分は三点。
最初に響いたのは、永守重信氏が会社設立時に掲げたモットー。

私たちは「他人のやらないことをやろう」をモットーにしました。

他人のやっていることであれば、もちろん、直接競合してしまうので、価格競争になりがちだ。つまりは、「他人のやらないこと」をやるということは差別化というわけであるが、同時に、何か価値あるものをやりたいという意思の発露であるとも見ることができる。他人のマネをしていてもつまらない。それは生き方とも言える。

次に響いたのは、「サラリーマン根性」という言葉について。

「サラリーマン根性」という言葉があります。これを私は時間の切り売りと解釈しています。

つまり、「私は朝八時に出勤して、五時まで会社にいます。ロクに注文を取ってもこないし、入社して五年間何一つ新製品開発をした実績はありません。しかし、毎日会社に出てきているので八時間分の給料をください」というのが、サラリーマン根性だと定義づけているのです。

いくら優秀で、やる気のある人を採用しても、周囲にこんな社員がいれば、新人はすぐにダメになってしまいます。

サラリーマンとしての最適化戦略としては、いかに仕事をせず、働いたように見せ、きちんと給料をもらいながら評価されるか、であることから、この「サラリーマン根性」は当然の帰結と見ることもできる。

ただ、経営者側としては、このようなサラリーマン根性は言語道断であるし、価値のない社員といえる。

注文もとらず、商品開発もしない。かといって、時間だけ社内にいるので給料をください、というのでは、給料に見合った働きをしていないのは明白。

経営者側としては、このような社員を生み出さないこと、入れないことが肝要であろう。

最後は、「営業」について、ふたつの文章から。

事業の基本は販売
成功しているベンチャー企業の共通点は販売力の強さなのです。

商売に王道はない
営業活動の基本は、訪問件数、訪問回数の積み重ねです。これは万国共通で、オフィスから電話をかけるだけで新規の注文がとれるようなビジネスはありません。

次のようなデータがあります。わが社が経営権を取得したある名門企業と日本電産は、かつてマーケットで競合していました。

当時、日本電産の営業社員が毎月百二十件以上お客様を訪問していたのに対して、この名門企業の月平均の訪問件数は二十件程度でした。この差がそのまま売上や利益の差になっていたのです。これが、商売に王道はないことを見事に証明しています。

事業の基本、成功しているベンチャーの共通点は、販売力の強さ、営業力というわけだ。

いかに売上高6,134億円の大企業といえど、肝心要な部分は、営業であると認識しているのだ。

加えて、商売に王道はなく、営業活動の基本は、訪問件数、訪問回数の積み重ねであると断じている。

ついつい、色々なところに訪問して営業したくなるデータである。
ベーシックであり、時代によってその価値を失わない話である。

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「ビジネスモデル・ビジネスについての再考/営業力の強化」に直結する書籍シリーズ

4月 7th, 2009 by blogown

【ビジネスモデル・ビジネスについての再考に直結する書籍シリーズ】

【営業力の強化に直結する書籍シリーズ】

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