成功の法則92ヶ条 三木谷 浩史 (著) #153

8月 25th, 2010 by blogown

成功の法則92ヶ条 三木谷 浩史 (著)

僕は、敬愛するウォーレン・バフェットの例に倣って、おニューなビジネスよりも、オールドなビジネスのほうが好きだ。

ドットコムなビジネスよりも、食品、コーヒーショップ、日用品、インフラのような長期的な試練に耐えてきたようなビジネスのほうが好きだ。

なぜ、おニューなドットコム的なビジネスとは距離を置きたいのかというと、そういうビジネスはたしかに興奮や情熱、スピード感にあふれてはいるのだが、あまりにスピードがありすぎて、すぐに陳腐化してしまい、長期的にずっと続けていくようなビジネスではないからだ。

なぜ、そんなにすぐに陳腐化してしまうのかというと、テクノロジーの進展ペースが非常に速く、次々に新しいものが出てくるために、技術的なアドバンテージ、競争優位性が長い時間維持していることが難しいからなのだ。

ヤフー、グーグル、そして、それ以外のいわゆる”ポータルサイト”の死屍累々っぷり。

アメリカだと、AOLができて、タイム・ワーナーと合併して、AOLタイム・ワーナーになって、ITバブル崩壊で合併を解消して、AOLと。

みんなmixiを使うようになったと思ったら、facebookが増えてきて、twitterもみんなしだして・・・

ケータイでは、モバゲーやグリーっすか?

じゃあ、正直10年後に、同じようなサービスで同じような収益を上げている会社って、どんだけあるのか?

そして、これらの大手企業のきらびやかな台頭の影に、どれだけの無数の死体が積み上がっているのか。

若干、気分が盛り上がってきたので論じてみたいが、おニューなドットコム的なビジネスのなかには、現時点で、株主に恩恵を与えていない企業も多い。

たとえば、ドリコムとミクシィ。

ドリコムの株価チャート

ドリコムの株価チャート

ドリコム
2006/02/13始値:3,470,000
2010/8/25:267,300

ミクシィの株価チャート

ミクシィの株価チャート

ミクシィ
2006/09/15始値:1,475,000
2010/8/25:409,000

これは、どうなんだ、と。

株式の市場公開時の価格と現在の株価を比較すると、
ドリコムは92.3%マイナス。
ミクシィは72.3%マイナス。

たしかに、株式投資は自己責任とはいえ、株主にとって、好ましい状況とはいえない現状、経営者および取締役会に何らの責任もないとは思えない。

こういう話は、単純に僕の趣味嗜好であって、おニューなドットコム的ビジネスが大好きだという人は多いし、それを否定するつもりもない。

ただ、僕がビジネスをするのであれば、ポッと現れて、泡のように弾けてしまうような、「5年内にイグジット(まあ、売却とか、譲渡とか、上場とか)する」感じの波乗りビジネスではなく、本当に長期で、顧客に向き合った、ロングなビジネスがしたいと思うだけだ。

まあ、そういうことが僕のなかでバイアスとして存在している。

そういうことが背景にあるために、まあ「おニュー」ではない感じがするけれども、ドットコムーなビジネスをしている「楽天」創業者、三木谷浩史さんの本を手に取ったとき、正直「これもドットコムーな、シリコンバレー的な、ハイテクベンチャー的なニオイのするメッセージが書かれてるんかな?」と思っていた。

でも、実際に読んでみると、率直に言って、すごかった。

三木谷浩史さんは、インターネットビジネスを選んだからこそ、ここまで大きく成長できたのだと思う。

ただ、ここまで成長できたかどうかは別にして、彼はどんなビジネスを選んだとしても、たとえ、地ビール製造ビジネスを選んだとしても、成功させられる男なのだと感じた。

つまり、本書には、ドットコムーな、シリコンバレー的なにおいの話が書かれているのではなく、より普遍的な、あらゆるビジネスに通じる、三木谷流成功論が書かれていたのだった。

ここでは、大きく3点、僕が三木谷浩史さんはスゴイと思ったところについて述べてみる。

スゴイと思ったポイント1:組織的な意思統一と、日々の行動目標の整理をさせている

楽天では月曜日の朝、社員全員で自分たちの職場の掃除をすることになっている。
社員全員あわせても10人に満たなかった時代から、ずっと続けている習慣だ。
新入社員も役員も関係ない。全員で徹底的に掃除する。床に膝をついて、椅子の脚まで磨く。
会社の仕事で自分に無関係なものなどひとつもないのだということを、僕自身も含めて社員全員が確認するためにやっている。

楽天ではそれぞれの部署で、朝会を行っている。朝会では主に、その部署のメンバーが情報を共有するために、それぞれの部署の現状説明が行われる。1日の始まりに、今日の仕事のテーマを具体的に明確にするわけだ。

これは、毎朝、具体的な行動目標を立てていくことだ。
1日の仕事の始めに、今日の行動目標をきちんと整理する。

人間は弱くて、忘れやすい。
昨日、悔し涙を流したのに、今日はけろりとしている。
今日、理想を語っても、明日になれば忘れてしまう。
そういう生き物なのだ。
だから、誓いや目標を立てる。
今の自分の熱い気持ち、心に抱いた高い志を忘れないために。
けれど、その熱い気持ちも、そのままではいつか冷めてしまう。
楽天には、いくつか象徴的な儀式がある。
月曜日の全社をあげての朝会と、社員全員による掃除だ。
これは、楽天市場がスタートした頃、社員がまだ数人しかいなかった時代から続けている。

僕のインターネットベンチャーの先入観は、もっと革新的で、個性を重視していて、自由闊達で、個々人の自由裁量で何でもやらせている感じがしていた。

それは、アメリカのシリコンバレー的なイメージとグーグル社内などで語られるエピソード、そして、インターネットベンチャーで重要になってくる、属人的な高い技術を持つエンジニアたちの存在から感じたことだ。

しかし、楽天ではどうも違うらしい。
組織として、全社をあげて朝会をし、全員で掃除をさせている。

朝会では、現状説明などを含めて、組織全体としての意思統一をはかり、それと同時に、個々人にも日々の行動目標の整理をさせている。

これは、インターネットベンチャーというよりも、成功する組織、ビジネスの方法論だ。
これをスタート当時、社員数人の時代から続けているという。
すごいと思った。

よくある「個々人の自由で、勝手にやらせて、高いパフォーマンスを」という感じではなく、組織戦を最初からやっていたというわけだ。

スゴイと思ったポイント2:洗練されたシミュレーションでビジネスを構築している

直感を数値化し、常に進化させる

たとえば、この駅前に書店をオープンしたら流行りそうだと思う。
それは、あくまで直感だ。

直感は絵の下書きのようなものだ。
ディテールを描き込む作業を中途半端にしてビジネスモデルを構築するから失敗するのだ。

直感という絵の下書きのディテールが、つまり数値化ということになる。
たとえば流行るという直感を、具体的な数字で検証してみる。

駅前を通る人の数、商店街の売り上げ、隣駅の書店の来客数、あるいは利益率、さらには家賃や人件費など様々な数字を集めて、実際に書店を開業したとして、想定される利益を計算するわけだ。

具体的な数値を集めて検証した結果は、たいていの場合、自分が漠然と想像したよりも低いはずだ。けれど、もちろんそこで諦めてはいけない。

細かく描き込んだ絵を、ちょっと遠い所から眺めながら、想像したよりも低い数値を最初の直感に近づける方法を考える。
何が予想と違っているのか、どうすればその数字を上げられるか。そこでまたアイデアが湧く。第二の直感だ。

その第二の直感は、最初のものよりも具体的になっているはずだ。書店の形、つまりビジネスモデルがより鮮明になるわけだ。

そのモデルをふたたび数値化する。集めるべき数字は、また別のものになるだろう。
直感を数値化し、そこからもう一段深い直感を引き出す。その直感を数値化する。この往復を繰り返しながら、より具体的なビジネスモデルを立ち上げていく。

たしかに、ビジネス思考といえば、ビジネス思考ではある。
ただ、これをインターネットビジネスをやっている人が話していることが、スゴイ。

よくあるインターネットベンチャーの論理は「ニーズがあることをする」「ユーザー数がすべて」「ユーザー当たり、X円が見込める」という感じで、なかば妄想的な計画を以って、ビジネスプランとするようだ。「で、どこからお金が生まれるの?」

しかし、三木谷浩史さんは、かなり現実的な人らしい。
具体的な数字で検証して、絵を描きこんでいく。そこからアイデアを使って、さらに具体的なものにする。その往復で、精緻なビジネスモデルを立ち上げていくという。

まったく違うスタイルだし、すごい。

スゴイと思ったポイント3:オリジナリティ一本槍でない考え方

差分+オリジナリティ=勝利

これは、現段階で負けているライバルに、勝つための思考法だ。
差分は、競争相手との差がどれくらいあるか。
たとえば料理店なら、料理の味、サービス、コストパフォーマンス、店の雰囲気などなど。
いろいろな部分で差があるはずだ。その中で、どの要素がライバルに差をつけられているかを調べて、まずその差分を埋める。

つまりどの要素においても、相手に負けている要素を消す。競合相手との差をまず埋めるわけだ。

その上で、自分たちなりのオリジナリティを付け加える。これをやれば、必ずライバルを抜ける。小学生でもわかる足し算だ。けれど、これが案外とできていない。

ライバルと同じことをしていても勝てない、独自色を出そうなどといって、オリジナリティのことばかり考える。だから勝てない。

ライバルが勝っているのは、そのライバルが他にはないオリジナリティを持っているからだ。差分を消す作業は、そのオリジナリティを消す作業でもある。

客の側からすればその時点で、2つの料理店は同等になる。
そこに自分たちのオリジナリティを加えれば、どちらを選ぶかは明白だ。

分解してそれぞれの要素について、相手との差分を解明する。そしてすべての差分を埋めれば、相手との差はゼロになるというわけだ。

相手との差をゼロにしておいて、そこに自分たちのオリジナリティを付け加えれば、自分たちの方がプラスになる。

相手との差を埋めて、はじめて自分たちのオリジナリティを生かせるのだ。

インターネットビジネスは、フロンティアで、誰もやっていないサービス、オリジナリティあふれるサービスをすることがすべてを決するように感じる。新しいビジネス、新しいアイデア、新しいサービス。オリジナリティ一本槍な雰囲気がある。

しかし、三木谷浩史さんは、地道なビジネス論、ビジネスでの戦い方を語る。
競争相手との差がどれくらいあるかを考え、その差分を埋める。
相手に負けている要素を消して、その上で、自分たちのオリジナリティを付け加える、と。

新しいサービス、新しいテクノロジーを使ったビジネス、そういうものがあふれにあふれている業界で、本質的なビジネス戦略を語っているのだ。

僕は、本書を読んで、三木谷浩史さんは、どんなビジネスでも成功させることのできるビジネスマンなのだと感じた。

考えてみれば、それもむべなるかな。

三木谷浩史さんは、日本興業銀行というリアルなエスタブリッシュメントなビジネスの側にいた経歴を持つ。
しかも、楽天は創業初期は、商店街を飛び込み営業していったそうな。

ということは、楽天はインターネットベンチャーというより、インターネットビジネスをしているゴリゴリの事業会社といった表現のほうが適切だろう。

成功の法則92ヶ条 三木谷 浩史 (著) #153

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貧困のリアル+“35歳”を救え  #134 & #135

3月 16th, 2010 by blogown

僕はラッキーだと思う。
今のところ、生活困窮している状態ではないし、今まで生活保護を受けることも、路上生活をすることもなかったからだ。

ただ、社会の影の部分は、想像以上に暗いのだということ、そして、機会の扉を開き続ける必要があることを痛感した。

まず、若年層の貧困層は、拠りどころとなる場所が存在しないということが極めて問題を深刻にしているのだと感じた。

10代や20代前半の貧困層は、親に頼れない状態の若者たちがほとんど。
児童養護施設の出身者も多く、家族がいない、家族がいるとしても親が生活保護を受けている。
もしくは親もホームレスになっている。
実家で肉体的、精神的な虐待があったりするケースもあるそう。

そして、いったん路上生活者になってしまうと、住所を失ってしまうので、再就職が極端に困難になり、住居なくして仕事には就けない。

自立支援センターが2000年にできたが、入居希望者が定員を大きく上回るため、抽選で当たるまで待つ必要があったりと、「命のくじ引き」が行われているそう。

実際、自立支援センターからアパートを借りて独立できるのは、三割程度といわれており、二割は住み込みの仕事へ、残り五割の多くはまた路上生活者へ逆戻りという。

運よく仕事を見つけられた人も警備や建築関係など日雇いの不安定な仕事に従事していて生活は安定しない。

住み込みであっても結局その職場をクビになったら、また路上生活。

そういうプロセスで、一度転落すると、抜け出せない仕組みになっているというのだ。

本書のオビが端的にこの問題を描き出している。

貧困はアリ地獄だ!!
働けど、働けど低賃金、
足を踏み外せば路上生活者
セーフティネットは穴だらけ!!

その一方で、貧困層ではない層、一般的な若者も、これまでの生活設計ではやっていけない面も出てきている。

たとえば、勤務先の会社の倒産。
必死の職探しで正社員で再就職したとしても、給与カットやリストラが待ち構えている。
不安で子供も持てない。

正社員から派遣社員へ。
一度、非正規社員になってしまうと、その後、正社員としての再就職をしたくても、なかなか抜け出せない。

不安定で、未来に希望が見出せない。
そんな現在の日本を象徴するような2冊。

ポジティブな戦略性、そして、国家レベルでの政策が必要なのだろう。

貧困のリアル 稲葉 剛 (著), 冨樫 匡孝 (著) #134 You can buy this book on amazon.
“35歳”を救え なぜ10年前の35歳より年収が200万円も低いのか NHK「あすの日本」プロジェクト (著), 三菱総合研究所 (著) #135
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My Brain is Open―20世紀数学界の異才ポール・エルデシュ放浪記 ブルース シェクター (著)#131

2月 25th, 2010 by blogown

ポール・エルデシュは、ハンガリーの数学者で、放浪の天才数学者と呼ばれる人物だ。

彼は、いつ寝ているか分からないほど数学をやっていたらしく、一日19時間数学の問題を考えていたと言われている。

また、生涯のほとんどを旅に過ごし、行く先々でいろいろな数学者たちと研究し共著で論文を発表することを好んだ。そういう人物だ。

片手には家財一式を入れたスーツケース。
もう片手には、論文を詰め込んだバッグを持って、夜昼の見境なく訪問先の玄関をノックする。
50年以上も。

玄関先でこう宣言する。
「マイ・ブレイン・イズ・オープン!(My brain is open.)」

ふらふらと揺する腕、瞬間的な興奮、講義中の居眠り、背を丸めて碁盤に執着する姿。
彼は450人を超える共同研究者とともに1500を超える論文を書いた。

冷静に考えて、彼は変人、奇人である。
50年以上もの間、放浪を続けながら、数学者たちと数学について研究を続けたのだから。

すべてを数学にささげたといっても過言ではない。

では、なぜ、彼のような人物について、伝記が書かれるのだろうか?
なぜ、僕は、彼の伝記を2冊以上も読んだのだろうか?

それは、きっと彼の生き方にあこがれているからだろう。
人は、彼の生き方にどこかで魅かれているのだろう。

一心不乱に数学に打ち込むこと。
世界中を放浪しながら、さまざまな数学者たちと共闘する日々。
この世のしがらみのほとんどをなげうって、数学にどっぷりと浸かる日々。

そして、なにより、人生のほぼすべてを犠牲にする価値があるほどの対象、彼にとっての数学、を人生で見つけられていることだ。

現代は、モノにあふれている。
豊かな社会だ(先進国は)。
だからこそ、自分が何をすべきか、何をしたいのか、夢は何か、打ち込むことが何か、わからずにいる。

だからこそ、彼のように、何かにすべてを捧げるような生き方ができること、それにあこがれを抱くのだ。

生き方について、考えさせられる一冊。

参考:
ポール・エルデシュ. (2009, 7月 25). Wikipedia, . Retrieved 10:44, 2月 17, 2010 from http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%B7%E3%83%A5&oldid=27070402.

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ランディ・コミサー―あるバーチャルCEOからの手紙 ランディ・コミサー (著) #128

2月 12th, 2010 by blogown

本書は、Kleiner Perkins Caufield & Byers(クライナー・パーキンス・コーフィールド・アンド・バイヤーズ)のパートナーであり、クラリスの共同創業者、ルーカスアーツなどのCEOを勤めた著者、ランディ・コミサー氏が自身の人生を元に描き出した、半自伝的小説。

物語は、ベンチャーを立ち上げたいと望む若者レニーと、彼を導く自身(ランディ)によってつむがれていく。

本書で最も印象的だったのは、やはりランディの語る思想・生き方・ビジネス人生の歩み方の部分である。

彼が言っているのは、ビジネスを通して自分の人生を築くには2つのプランがあるということだ。

1.後配ライフプラン
2.生涯ライフプラン

1.後配ライフプラン
「やらなければならないこと」を優先させ、「やりたいこと」を後回しにするプラン。
義務をエネルギー源として金銭的な満足を得、その後、精神的な豊かさを享受する。
自分を捨てることが求められる。

2.生涯ライフプラン
「やりたいこと」を最優先させるプラン。
「やりたくないこと」をするより、もっと意味のあることに情熱を注ぎ、まず精神的な充足を得る。
金銭的な成功は副次的な要素と見なす。

ちなみに、1.後配ライフプランをもっと詳しく述べているので引用しておこう。

後配ライフプランでは、人生は二つの異なったステップに分類される。

ステップ1:一生懸命に働く。
ステップ2:定年退職後に人生を味わう。

私たちはみな、この後配ライフプランで教育されてきた。
シリコンバレーでも、後配ライフプランが動機づけとなって長寿を前提に定年退職までせっせと働き、そのあとでセカンドライフを味わうという人が多い。

ちなみに、この後配ライフプランには、2つの落とし穴があるそうだ。

ひとつは、まず、一般に、金さえ儲ければ、ステップ1の退職の時期を早めることができると思われているが、現実は甘くなく、実際に成功する人の数は極めて少ない。
つまり、そもそも、成功することが難しい。

二つ目は、運良くステップ2まで到達したとしても、ステップ1の生き方しか知らず、途方に暮れる人が多い、ということがある。

ランディ・コミサーが本書で語っているのは、ビジネスをよりうまくやっていく方法論ではない。
ビジネス人生の生き方について、である。

自分を捨て、後々の充足感のために、今、やらなければならないことを優先させて、「頑張る」のか。
自分自身が本当にやりたいと望んでいることをやり、意味あることに情熱を注ぎ、そのプロセス上で金銭を得るのか。

その選択肢を選ぶのは自分自身である。

ちなみに、2.生涯ライフプランを選んでしまった者はこう思う。

世間一般では、1.後配ライフプランが常識的な生き方だと思う。
それは、定年退職が一般的であり、また、セカンドライフという言葉が知られていることからもわかるだろう。

そのために、生涯ライフプランを選んだ者は、それが世間から認められるようになるまでの間、非常に世間体が悪いことになる。
なぜなら、一般的な生き方ではないからだ。

たとえば、「お笑い芸人」がそうだろう。
本当に「お笑い」が好きで、情熱を持って、「お笑い芸人」として知られたいと望む若者がいる。

彼は、きっと世間的に売れるまで、売れないお笑い芸人、収入的に低い人として、世間体は非常に悪い。
周囲からは冷たい視線を浴び続けることになる。
もちろん、売れてしまえば、手のひらを返したかのように、誰しもが賞賛してくるのだが。

このように、2.生涯ライフプランを選ぶには、それなりに犠牲もあり、覚悟も必要となるわけだ。

ただ、一方で、1.後配ライフプランを(無意識的にでも)選んだ人で、定年退職後を楽しみに、セカンドライフを充実させるぞ、と意気込んでいたけれども、実際に退職してみると、仕事しか知らずに生きてきたために、気の抜けてしまったようになってしまう人もいるそうだ(それが落とし穴の2つ目なのだが)。

どちらが正しいということはないだろう。
どちらを選びたいと思っているか、どちらの人生を生きたいと思っているか。
そういうことだ。

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カーネギー自伝 アンドリュー カーネギー (著), 坂西 志保 (翻訳)#127

2月 7th, 2010 by blogown

かの有名な「鉄鋼王」アンドリュー・カーネギーの自伝。
本書は、昔ながらの価値観、倫理観、行動指針がもたらす自然展開の成功物語であり、後に続く者たちにとって、極めて有益な情報源である。

その価値観とは、勤勉、誠実、質実剛健。
きちんとしていて、しっかり者。
堅実で、真面目、実直、信頼できる、働き者。
そういう素晴らしいパーソナリティを持った者が、報われる典型例がこのアンドリュー・カーネギーだといえよう。

そもそも、カーネギーはスコットランドのダンファームリンで手織り職人の長男として生まれた。
産業革命のあおりを受けて、仕事に困ったカーネギー一家は、アメリカへ移住。
無一文(借金を抱えて)で、アメリカにわたり、紡績工場、電報配達の仕事を12歳くらいからしていた。
その後、真面目に前向きに学び、スキルをあげていったことで、目上の人が目をかけてくれるようになる。

彼の姿勢は、本書でこう述べられている。

『なにか新しいことを学ぶ機会があるなら、それをとらえて逃がさず、自分の知識を試してみるということは大切である』

そうして、トーマス・スコットに目をかけてもらうようになり、ペンシルバニア鉄道へ入社、昇進していく。
その後は、ペンシルバニア鉄道での仕事をしていく過程からの派生で、鉄橋会社、製鉄会社など、色々な新規事業を行い、著名な実業家として知られるようになる。

そういう一大事業家の人生。
本書を読んで、追体験してみるのもいいかもしれません。

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ピザーラ成功の方程式 浅野 秀則 (著) #124

1月 21st, 2010 by blogown

前回の読書感想文の投稿が12/23で、今回が2010.1.21なので、一ヶ月近く離れて、しかも、年をまたいでいるので、かなりサボった感がある、ひさびさの投稿です。

ブログは更新していませんが、今、流行のtwitterでは、かなりアクティブに動いています(笑)。

竹内正浩のついったーアカウント
http://twitter.com/mashiro777

長い文章を書かずにすむので、やりやすい感が強いですねー。

本書は、『ピザーラ』で有名な株式会社フォーシーズ社長・浅野秀則氏の書いた本。
もちろん、成功本である。

僕が本書で印象的だったのは、淺野秀則氏が600億円企業の株式会社フォーシーズを築き上げるにいたる基礎となる考え方、「目的」「目標」志向についてである。

目的が変われば計画も変わる

実際、その人その人の目的のとり方によって、行きつく先は大きく違ってきます。

同じ会社を経営するのでも、「会社をメチャクチャ大きくすることが、何よりも大切だ」と考える人もいれば、「年に二回、家族で海外旅行へ行き、楽しく過ごすために会社をやっている」という人もいます。「株式公開が命」と思って、頑張ってる社長さんもいるでしょう。

そうした目的のとり方、置き方によって、おのずと「やり方」も変わってくるし、そこへいたる「計画」も変わってきます。

となると、人間まず最初に「目的」を明確にする必要があります。ビジネスマンでも、基本は同じです。

自分はいったい、何を重視しながら働いているのか。あるいは、なんのために働いているのか。その会社で、何をやりたいのか。将来的にどうなりたいのか。

場合によっては、会社は単なる「勉強の場」ととらえ、ノウハウを身につけたらさっさと独立したい、という人だっているでしょう。

目的が明確になったら、その実現に向けて、計画を立てる。
後は実行に移せばよいだけです。

目的もなく、ただその日その日をしゃにむに頑張っている人がいますが、あまり得策とはいえません。この際もう一度、自分自身の「生きる目的」を確認すべきだと思います。

目的・目標志向のタイプであれば、そもそもの設定する目的・目標がすべてを決する傾向にある。

それは、浅野氏が述べているように、目的・目標が違うと、やり方や計画もそれに伴って違ってくるからだ。起点となる目的・目標をベースとして、一直線にその達成・実現に向かうこと、それが目的・目標志向のタイプにとっては重要となる。

次に「三十歳までにベンツに乗るぞ」の続きですが、明確な目標を持つとどうなるか、というと、まず考え方が変わります。

「この夢を実現させるためには、今のような考え方じゃダメだ。自分自身をもっとこう変えてかなきゃいけない・・・」

夢は、人の考え方を変えるわけです。
考え方が変わると、今度は行動が変わります。

前述の、妻が「家を建てましょう」と言った時、私たちは話し合いました。
「うーん、このやり方じゃマズいな。だったらこうしよう」

「それぞれが人の三倍働けば、二人合わせて六倍になる。そうすればきっと、普通の人の倍ぐらいの人生は歩めるかもしれない。それを信じ、とにかくやってみよう!!」

行動が変わると、今度は人生がかわります。
何かを信じ、その目標に向かっていくことによって、目の前に昨日とまったく違う、新しい道が開けてくるのです。

人生が変わると、最後には運命まで変わります。
よく人は、「自分は運が悪い」と言いますね。

それは決して、運が悪いのではない。
「自分次第で運は変わる」と思わない、その自分がいけないのです。

夢をみない。夢を持っていない。
そもそも運が悪くなってしまった出発点・原因はそこにあります。

しつこいようですが、人間、自分の運命は変えられます。
私が若い人に言いたいのは、「自分に蓋をするな」「メチャクチャでかい夢を見ろ」ということです。

もうひとつ、本書で明らかになっているのは、目的・目標志向のタイプの「思考様式」とこのタイプの「キーファクター」である。

まず、「思考様式」としては、明確な目標を持つことで、状況が極めて明確に把握できる。
その後、状況と目標を参照しつつ、目標のブレイクダウン(落とし込み)を行う。
浅野氏の場合、「家を建てる」という目標であったが、そのブレイクダウンの結果、「人の三倍働く」という行動計画を立てるにいたったわけだ。

次に、このタイプの「キーファクター」。
それは、彼のアドバイス、「自分に蓋をするな」「メチャクチャでかい夢を見ろ」ということだ。

目的・目標志向のタイプは、どのような目的・目標を持つかで、人生が大きく変化する。
だからこそ、浅野氏は、「自分に蓋をするな」「メチャクチャでかい夢を見ろ」と言うことで、起こりがちなメンタルブロック・メンタルバリアを解き放つのだというメッセージを伝えているのである。

思いっきり、分析的な感想文となってしまいました。。。

ピザーラ成功の方程式 浅野 秀則 (著) #124 You can buy this book on amazon.

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「ふつうの億万長者」徹底リサーチが明かす お金が“いやでも貯まる”5つの「生活」習慣 トマス J スタンリー (著), 本田 健 (翻訳) #123

12月 23rd, 2009 by blogown


本書のメッセージは、「本物の資産家になるには、質素倹約であれ」。
本書は、蓄財と消費の関係性についての考察がメインである。

浪費を繰り返す人たちは、次のような人だという。

ファッション界や小売業界で言うところの「上昇志向の人」、つまり、金持ちのように見えるけれども、金持ちになりたいと願っているだけの、金持ちではない人

そして、金持ちが金持ちになれる理由。

金持ちが金持ちになったのは、ぜいたくをしたいからではない。そして、金持ちが金持ちになれたのは、ぜいたくをしなかったからだ。

また、極めて興味深い話が、浪費と育った環境についての関係について述べられている部分。

高くないスーツを着ている人は、おそらくミドルクラスの生まれですね。両親は決して金持ちではないけれど、いわば安心して暮らせる収入があったのでしょう。両親の社会的地位や持ち物について、恥ずかしく思うことなく育った人です。

ぜいたくなヘアスタイル、2000万ドルの家、引き出しいっぱいの高級時計、複数のフェラーリ、オーダーメイドの服、2000本のビンテージワイン。これらは成功のシンボルの域を超えている。非常に裕福な人のなかで、ミスターMのような消費パターンをとるタイプの人には、共通する経歴がある。たいていは、経済基盤がほぼゼロに等しい家庭で育っているのだ。ミスターMの父親は、工場の非熟練労働者で年間所得は2万5000ドル以下だった。また、両親とも大学を出ていない。

「浪費する億万長者」には、貧しい境遇から叩き上げてきたケースが多い。

全体として、興味深い話が多いのだが、本書を通読する上で、把握しておかなければならないことがある。

それは、本書における「億万長者」の定義である。

本書では、100万ドル以上の資産を持つ人のことを億万長者と呼ぶ。

つまり、これはストックが大きい(純資産が大きい)人を定義づけしているということになる。
その定義からして、全体的にディフェンシブ(守りが堅い)、堅実、質素・倹約である人が多いこととなり、所得レベルはそれほど大きなファクターではなくなる。

そのため、所得を大きくすること、たとえば、年収XX万円や年収1億円といった方向性とは異なることは把握しておくべきことではある。
要は、稼ぎを多くするのではなく、本当の豊かさを考えましょう、というメッセージであるわけだ。

そのため、キャッシュフローの大きな人、所得の高い人は、本書のメッセージをそのまま、額面どおりに受け取りすぎてもいけないと思う。

たとえば、ディナーに高い金は払わない、というメッセージがあるが、重要な会合がディナーというかたちでセッティングされた場合、ビジネス上、そのディナー代は負担しなければならないこともあるだろうし、また、同様なケースは多々あるだろう。たしかに、当人の消費傾向とは異なっているとしても、だ。

つまり、どこまでこれらの考えを貫けるかどうかという点には、職業的な制約もあれば、置かれた立場、環境といった要因に左右されるということは意識しておくべきだろう。

本書で、最も賞賛されているケースは、端的に言えば、ブルーカラー、もしくは、ブルーカラーに準じるビジネスの経営者で、質素倹約をしていて、資産家である、というケースである。

そのケースからの逸脱度合によって、そうともいえない点があるのだ。

以上のように述べていくと、本書を批判しているように感じられるだろう。
しかし、僕は本書は賞賛されるべき良書だと思う。

それは、本書のメッセージの本質が価値あるものだと思うからだ。
その本書のメッセージの本質は、次のようなことにあると思う。

若者たちは、金を使うことがアメリカらしいやり方だと絶えず教え込まれます。若者のお手本になりやすいのは、巨額の報酬を受け取るプロスポーツ選手や芸能人です。来る日も来る日もマスコミは、あのスポーツ選手が購入した数百万ドルの大邸宅、この映画スターが所有するヨーロッパ車の一群といったストーリーを量産し続けています。そうした影響力のあるロールモデルたちを大々的に扱って賛美することで、マスコミは「車や家やパーティーに好きなだけ金を使えば、幸福になれる」というメッセージを送っています。しかし実際には、金を使うことは人を幸せにはしません。

つまり、「消費は素晴らしい」、「消費こそ最上の幸せである」という現代のドグマに対するアンチテーゼである。
たしかに、周囲を見回してみると、また、メインストリートで見渡してみると、あたりにあるメッセージは「金を使え!!!」「ここで金を落として!!!」というものしかない。

あらゆるマスコミやメディアは、消費を促し、雑誌の広告は素晴らしい写真で、そのブランドの素晴らしさを表現する。
テレビCMでは、流麗なボディをしたスポーツカーが消費をそそる。

しかし、立ち止まって考えてみよう。
本当に、それが幸せにつながるのだろうか

高い収入を稼ぎ、色々なモノに大金を払う。
そうすれば、ぼくらは本当に幸せになれるのだろうか。

そう考えさせる一冊である。

「ふつうの億万長者」徹底リサーチが明かす お金が“いやでも貯まる”5つの「生活」習慣 トマス J スタンリー (著), 本田 健 (翻訳) #123 You can buy this book on amazon.

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(号外)竹内正浩のセミナーが、東京・大阪・福岡で開催決定!

12月 1st, 2009 by blogown

【かなりひさしぶりに、自分主催での自分のセミナーをすることとなりました】

こんにちは、竹内正浩です。

今回、ついに2009年の1年間をかけた活動の集大成を
セミナーとしてお伝えできることになりました。

よく「今、何をしているの?」と聞かれるのですが、
その度に「取材活動です」と言ってきました。

では、何の取材活動かというと、人の人生についての取材活動です。

具体的には、この1年間をかけて(今のところ)、
総勢174名(30代で年収3000万円を実現した87名を含む)の人生を
取材してきました。

この取材活動の過程で、さまざまなことがわかってきました。

それらを、今回のセミナーでお伝えできればと思っています。

ようやく「今年1年間という時間」と「多額の取材費」、
そして、「多くのエネルギー」を傾けた活動の成果をある程度、
まとまったかたちで、お伝えできることを
今から、とっても楽しみにしています。

また、かなり小規模のセミナーにする予定ですので、
たっぷりと質疑応答の時間をとって、得られた見識について、
少しでも多く、お話できればと思います。

直接、お会いできることを楽しみにしています。

竹内正浩

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
竹内正浩の人生戦略セミナー
「30代で年収3000万円を実現した87人の人生を取材してわかった8つのこと」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
“174名の人生を取材してきてわかったこととは?”

ここに35歳の男性が2人います。
一人の年収は4-600万円。もう一人の年収は3,000万円。
なんと約5-7倍の年収です。

どちらも同じような家庭環境で、これまで生きてきた年数も同じくらい。

なのに、これほどの年収の差がつくのは、なぜでしょうか?
その違いは何なのでしょうか?

おそらくは、これまでの人生の過ごし方が、その差を生み出したのでしょう。
なぜなら、他はほとんど変わらないのですから。

では、人生の過ごし方として、どのような点が、違ったのでしょう?
また、これから、自分自身の人生を
より素晴らしい方向へと変えるには、どうしたらいいのでしょうか?

私は、その違いを、この一年間、調査・研究してきました。

具体的には、私の人生における2009年、1年間の時間すべてと
取材費・数百万円(移動費、宿泊費、手土産代、お茶代などなど含めて)、
多くのエネルギーを費やすことで、これまでに
30代で年収3000万円を実現した87名の人生を含む、
総勢174名の人生を取材してきました。

余談ですが、「30代で年収3000万円を実現した」人に取材するのは、
そこらへんにいるわけはないので、結構、大変で、苦労しました。。。

今回のセミナーでは、私が30代で年収3000万円を実現した87名を含む、
総勢174名の人生を取材してきて、
わかったことについてお話させていただきます。

このセミナーで、なかなか普段知ることのできない、
人の人生の共通点などについてお伝えしていきます。

ですから、それを知ることで、あなたがあなた自身の人生を
より素晴らしい方向へと変える方法を
身につけることができるようになるでしょう。

タイミングの合う方と、当日、お会いできることを楽しみにしています。

自分自身の人生をより素晴らしい方向へと変えたいと望む方、
好奇心が強く、何でも知りたいので、
人生についても知りたいという方のご参加をお待ちしています。

【当日扱う予定のテーマ】

・ 30代で年収3000万円を実現する4つの道
・ ビジネス人生の流れから見る、成功する人の共通パターン
・ 「高所得者」と「そうでない人」の違い
・ 人の人生は大きく分けると2パターン
・ なぜ、成功への道はひとつではないのか
・ 「見た目」と「ビジネス」の意外な関係
・ 人生を素晴らしい方向へ変える3つの方法
・ 取材から見えた、成功する子育て3つのヒント
・ 頭の隅に入れておいたほうがいい3つのこと
・ 今年中にやっておくべき4つのこと

【セミナースケジュール・場所】
2009年12月10日(木)14:00-16:00(予定)/東京・御茶ノ水近辺(定員10名)
2009年12月16日(水)14:00-16:00(予定)/大阪・梅田近辺(定員5名)
2009年12月20日(日)14:00-16:00(予定)/福岡・天神近辺(定員5名)
2009年12月21日(月)19:00-21:15(予定)/福岡・天神近辺(定員未定)

【受講料】15,000円

★このセミナーへのお申し込みはこちらから!↓↓↓
http://www.takeuchimasahiro.com/ottorikei/seminar-200912_takeuchi.html

※申し込み多数の場合、抽選とさせていただきます。

それでは、当日、お会いできることを楽しみにしております!
ありがとうございました!

竹内

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Supermoney Adam Smith (著)(洋書) #121

11月 30th, 2009 by blogown


本書はアダム・スミスの書いた本だが、かといって、「見えざる手」や『国富論』のあのアダム・スミスではない。

ワイリー(アメリカの出版社)から新しいエディションが出ているようだが(下記写真)、とりあえず、僕の持っている本書は、RANDOM HOUSE NEW YORK(これもアメリカの出版社)から出版されたハードカバーの本で、なんと1972年に出たものだ。

まあ、本書は金融関係の本で、市場についてとか、ベンジャミン・グレアムについてなど、色々と投資関係のお話が出てくるわけだが、本書で特筆すべきなのは、そこではない。

本書の重要な価値は、無名時代のウォーレン・バフェット(僕の敬愛する)とのエピソードがあるという点である。

とりわけ印象的だったのは、居住地選びの点(よくウォーレン・バフェットが語っているところであるが)。

ニューヨークでも、ロサンゼルスでも、どこでも3時間くらいで行ける。そうして都市を訪れれば、楽しみたいことはすべて楽しむことができる。僕は、たぶん、ここよりも、ニューヨークとカリフォルニアのほうが、友人が多いと思う。けれども、ここは子供たちを育てるにはいい場所だし、住むにもいい場所だ。そして、考えごとをするには、とってもいい場所なんだ

住む場所は重要だ。
仕事も変われば、環境も変わる。
出会う人も変われば、できることも変わる。

ウォーレン・バフェットは、そういう重要な選択を上記の基準で選んだというわけだ。
バリバリ仕事をする人、市場との近接性が重要な人にとっては、異なる選択肢だろう。
しかし、彼にとっては、彼のベストプレースこそがネブラスカ州オマハだったということだ。

自分自身がどのような選択をするのかはさておいて、偉大なるウォーレン・バフェットの判断基準は参考になる。

もうひとつの点は、バフェットらしいエピソード。
おそらくは、ネブラスカ・ファニチャーマートのことだと思うのだが、話はベタボメするところから始まる。

『(翻訳すると・・・)
オマハの通りを車で走っていると大きな家具店を通り過ぎた。
ウォーレンは言った「あの店を見た?」

「あれは、本当に素晴らしいビジネスだよ。だって、a平方フィートの床面積で、年間販売数量がb。でも、在庫はたったのcだけなんだ。つまり、資本回転率はdなんだよ。」(アダム・スミスは、つまりは、数字を覚えていないわけだ。。。)

アダム・スミスは言った。”Why don’t you buy it?(何で買わないの?)”
ウォーレンは言った。「非公開企業なんだよ」
アダム・スミスは言った。「おぉ。それは、、、」

ウォーレンは言った。

「とにかく、買うよ・・・」
「いつの日にかね」

もし、それがネブラスカ・ファニチャーマートだとすれば、ウォーレン・バフェットは、その言葉をまさに実行に移したことになる。

なんというか、、、ウォーレン・バフェットっぽいエピソードで、大好きだ。

そんな話が書いてある本。

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20代で始める「夢設計図」-必ず“スピード成功”する5つの原則 熊谷 正寿 (著) #108

9月 18th, 2009 by blogown

GMOグループのトップ、 熊谷正寿氏の本。

スピード成功、夢をかなえるというテーマで現在の活動との関連を感じ、読む。

特に感じ入ったのは、下記の部分。

『どんなアルバイトであろうとも、「一番になる!」、「今後に役立つ何かを吸収してやる!」という気概をもって、与えられた仕事に一生懸命取り組む姿勢が必要だと思うのです。』

『私は自分自身に対しても、社員に対しても、口ぐせのように、「一番になれ!一流になれ!」と言い続けています。』

『お客様は常に、自分が払うお金の対価として、最高の物・サービスを買いたいと思っています。』

要は、意識の問題であり、向上心、前向きな姿勢といったところだろうか。
マインドとして、方向性として、一番・ナンバーワンを目指すことで、スキルやビジネスの質も高まるし、シェアをとっていくこともでき、収益性も高まる。

お客様が常に、最高の物・サービスを買いたいと思っている以上、一番・ナンバーワン、一流になる必要がある。
それは、どの分野でも、何をしてても同じだと思う。

己を振り返らざるを得ない。

『(起業してもおそらく9割方は失敗する・・・)そういう事実があるのになぜ、私が若者に起業を勧めるのか、それは、事業に失敗すること自体が、経営を知る貴重な経験、勉強になるからです。

不幸にして最初の起業に失敗したら、自分の力がいかに未熟であるかを素直に受け入れ、何が足りなかったのか、なぜ失敗したのかをよく分析し、次はその轍を踏まないようにどうすればいいかを考えることです。

きっと、一回りも二回りも成長した自分になって、自信をもって再び起業に挑戦することができるはずです。』

起業をして、たとえ失敗したとしても、貴重な経験・勉強をしたことになる。
そうすれば、次に起業したときには、フィードバックしてもっとうまくやればいい、というわけだ。

要は、経験とそれを反映させて、行動を続けていくことの重要性を示しているのだ。

スピーディにさまざまな経験をして、スピーディに反映させ、さまざまな行動をしていきたい。

20代で始める「夢設計図」-必ず“スピード成功”する5つの原則 熊谷 正寿 (著)  #108 You can buy this book on amazon.

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