情報楽園会社 増田 宗昭 (著) #125
blogown 「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社代表取締役社長・最高経営責任者である、増田宗昭氏が自身の創業記や考えについて述べたのが本書。
本書で印象的だったのは、増田氏のリスク回避の性格(石橋を叩いて渡る性格)についてと、CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)のコンセプト、企画会社としての思想である。
普通、人は事を起こすにあたって、月にどれだけの売上げがあがるかを前提にする。しかし、私は万一うまくいかなかったらどうするか、売上げゼロだったらどうするか。まず、そのことを考える。売上げゼロでも家賃や人件費は払わなければならない。借金があれば返済しなければならないし、何よりも自分や家族が食っていかなければならない。新規の事業が売上げゼロでも、それだけの手当てができるかどうか。その手当ての方法をまず先に考えるのである。
まず、増田氏の性格として、リスク回避の性格であることが印象的だった。
通常、ドーンと借金して、多店舗展開。
勢いのある性格のように感じられるが、売上げゼロの場合を想定して、手当てする方法を考えた上で行動しているという、かなりのリスク回避性格。
慎重派であり、リスクを減らして色々な行動をとっていく際には、参考になる思考法であるといえよう。
次に印象的だったのは、企業の思想として、CCCは企画会社であるというものだ。
企画会社とは、このような付加価値のあるものを創造していく集団である。誰もが欲しがる新規事業の企画(ソフト)を考え出し、時代が切り拓く新しい市場に対応して、それを事業化する頭脳である。
私は企画会社としての条件には、次の三つのことが必要だと考えている。
第一は、情報の共有化ということである。(中略)各人のところで情報の組み合わせが行なわれることで、何か新しい発見、新しい企画がアウトプットされるかもしれない。これが知的生産ということだ。(中略)第二の条件は、ノウハウの共有化を推進して、個人のプログラムを強化することである。(中略)さて三番目の条件は、インセンティブ(報奨金)システムの導入、すなわち個人をきちんと評価するということである。
TSUTAYAが前面に出ているために、CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)は、どうしてもメディア流通企業のように感じる。
しかし、トップである増田氏の考え方は一貫していて、企画会社である、ということに尽きるという。
つまり、流通・小売のように一見すると見えるのであるが、実際には知識ビジネス、知識集約型のビジネスをしているというわけだ。
たしかに、TSUTAYAをフランチャイズビジネスとして、中央にデータベース+企画を据えた陣容となっている。
このビジネス思想は、一朝一夕ではないだろう。
つまり、創業期からずっと、一貫して、このようなハイレベルなビジネスモデル、ビジネス思想を持っており、そのビジョンを実現させていたということである。
驚嘆する話である。
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