一攫千金―なにをやってもサイテーな男の成功術 安田 久 (著) #155
blogown かつて大ヒットとなったテレビ番組「マネーの虎」。
それに出演していたのが、飲食店の経営、プロデュースを業務とする年商10億のH.Y.Japanグループを統括する著者、安田久氏だ。
安田久氏のこの本からは、実践から得られた飲食ビジネスの構築方法を学ぶことができる。
僕が本書から学んだのは大きく4つ。
1.安田久氏の成功の裏には、やはり前職時代の経験がある
安田久氏は、前職時代に成功体験をしていて、店舗開発など起業とほとんど同じようなことをした経験がある。
それが彼を成功へと導いた重要な要素だ。
30代で年収3000万円を実現した人を110人取材調査してきた人間として感じるのは、彼もやはり同じようなプロセスで成功に至ったのだ、という納得感がある。
彼は、著書でこう述べている。
こうすればかならず当たるというシステムというかデータはあった。カンではない確証があった。まだそのころ勤めていた会社の店「ガネーシャ」が当たりに当たっていて、そのシステムをそっくり頂戴すれば、間違いなくヒットする。
システムとは、簡単にいってしまえば、客単価を4000円にする、靴を脱いであがらせる、半個室にする、というものだ。当時そんな店は珍しく、連日、有名人をはじめとするお客でごったがえしていた。
彼はそこから、大ヒットすることになる刑務所レストラン「アルカトラズBC」を立ち上げた。
もし、彼が店舗開発などの成功体験をしていなかったとしたら、どうなっていたか。
それはわからないが、成功の確率が確実に低くなっていただろう。
安田久氏が、前職時代に大ヒットレストラン「ガネーシャ」の立ち上げの中心人物であり、その成功のロジックを体感し、理解していたからこそ、それを転用することで成功を掴んだのだから。
2.客単価はターゲットでほぼ決まる。
次の話は、よくある話ではあるが、再認識した話。
客単価はターゲットでほぼ決まる。
サラリーマン、OLなら、4000円だ。客単価が4000円という店は、どこでもサラリーマン、OLをターゲットとしているとみていい。
飲食ビジネスでは、客単価で明確にターゲットがわかれるそうだ。
ランチで言えば、1000から1500円までがサラリーマン層の上限で、それ以上は経営者や接待といった需要の層。
つまり、同じ飲食業でありながら、価格帯によって、客層・ターゲットも異なれば、利用用途もことなるというわけだ。
3.ダメな店じゃない店を作れば、成功の確率は高い
ダメな店じゃない店を作れば成功の確率は高い。
だとすると、ダメな店とはどんな店か。
安田久氏は、どんな店がダメな店かをこう解説している。
・従業員に商品知識がない店はダメ。
・オーダーストップが早いのも先行き暗い。
・電話に出ない。
・トラブルが起きたとき、すぐに対応しない。
・トイレが汚い。店が汚い。
・従業員が言葉をはっきり言わない。どれも細かなことのようだが、奥の中心部がぐらついている証拠なのだ。こんな店は根本が間違っている。
たしかにこれらの要素はとても細かいこと。
しかし、「一事が万事」という言葉もあるように、ダメな店は細部でダメな点を露出しているわけだ。
細部に至るまで、きっちりと作りこむ。
挨拶をはっきり、動作をキビキビ、テキパキ動き、ピシッとこなす。
そういうちょっとしたことが大事なのだと再認識。
4.計数管理の重要性
安田久氏の成功をもたらした要素として、非常に大きいことが「計数管理」だ。
ちょっと長いのだが、彼の言葉を引用したい。
本質的な欠陥のある店。
向こう一年間の計数管理ができていないと、これはもう絶対といっていいほど、失敗する。
売り上げ目標、人件費、原材料費、水道光熱費。数字の目標と計画を立てる。売り上げに対して、人件費と原材料費はふつう50パーセントから55パーセントと言われている。だけど、俺は、50パーセントくらいに抑えてないと、あまり儲からないと思っている。
家賃の高い安いは、やはり売り上げの何パーセントかで判断する。ふつう家賃は何パーセントか。俺にとっては10パーセントだ。
人件費と原材料費で55パーセントも出てしまう店舗、これで家賃が10パーセントなら、全体で65パーセントになる。これではニッチもサッチもいかなくなる可能性が高い。55パーセントなら家賃は7か8パーセントに抑えないといけない。
このように、安田久氏は、徹底的に計数管理をしている。
この計数管理をしていると、数字が把握できているので、赤字になることがとても少なくなる。
なぜなら、これを超えると、赤字になる可能性が高いのだというラインを把握できているからだ。
そして、どこにどれくらいのお金をかけることができて、家賃や内装、原材料費など、どれくらいの金額に抑えていなければならないのか、その水準を明確に把握できるのだ。
これがわかっていると、やはり強い。
死守しなければならないラインがわかっているから、どれが成功で、どうなると失敗かがわかる。
失敗すると、どうすればいいのかが考えやすい。
たとえ失敗しても、大ケガをすることはない。
それは、どこがどうなってケガしたのかがわかるからだ。
たとえば、家賃が15パーセントになっていたら、そこが原因。
数値管理、計数管理の重要性。
再認識した。
飲食ビジネスを構築するなら、知っておかなければならないことばかりだと感じた。
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