たった1通で人を動かすメールの仕掛け 浅野 ヨシオ (著) #115

11月 5th, 2009 by blogown

メールの書き方。
それは、重要ではあるが、なかなか学ぼうとはしないカテゴリのことだった。

つまり、一日に何十通もメールを書いたり、読んだりしているにもかかわらず、特にメールの書き方を学んだりしようとは思っていなかったというわけだ。

学び方は、独学、場数で理論面や他者の意見を聞いたことはあまりなかった。

しかし、テーマ的に関心はあったし、重要性も認識していたので、機会があり、本書を手に取った。

読んだあと、メールをやりとりする際の、意識がかなり変わった。

本書の主張を客観的に述べると、「7つの仕掛け」、禁断のテクニックで、ビジネスがうまくいき、人脈も広がり、人生を変えるメール・テクニックを学ぼうというものだ。

ただ、僕が本書から学んだこと、意識が変わったのは、テクニックというよりも、「こういうメールを送ってもいいのだ」というある種の許し、価値観の変化であった

端的に、その変化を語るならば、これまで書いていたような事務的な、無機質なメール文ではなく、より大胆に、より感じたことを率直に表現しても大丈夫なのだと気付いたということだ。

これまで、ビジネス上、礼儀を重んじて、思ったこと・感じたことでも、意識して文章上から削除したり、書かなかったりすることがあった。しかし、本書を読んで、思ったこと・感じたことがあれば、素直に書いていいのだ、多少オーバーリアクションでも許されるのだ、と感じることができた。

これを機に、多少、よいメール文章が書けるようになったと思う。

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クリエイティブ都市論―創造性は居心地のよい場所を求める リチャード・フロリダ (著), 井口 典夫 (翻訳) #82

3月 16th, 2009 by blogown

「クリエイティブ資本論」の著者で、トロント大学ロットマン・スクール・オブ・マネジメント教授の著者、リチャード・フロリダ氏が、クリエイティブ・クラスが主導する経済において、先端的な経済発展はメガ地域に集中し、相似形になっていく世界都市の現実と近未来像を描きつつ、クリエイティブ・クラスにとっての自己実現の重要な手段となっている居住地の選択について、独自の経済分析、性格心理学の知見を使って実践的に解説したのが本書。

以前書いた記事、「メガ地域がグローバル経済を動かす – リチャード・フロリダ」の書籍化と思われる。

福岡のはずれに、おしゃれなカフェがあった。
僕はそのカフェのある山の頂上付近の展望台に行こうと車を走らせていた。

そんなときに、たまたま、そこへ行く道の途中にあったカフェだった。
そこは山奥の見晴らしのいい場所にあって、雑誌にとり上げられていたことを思い出し、偶然もあるものだと感じながらも、カフェに入ってお茶を飲んだ。

コンクリートと鉄骨でモダンな雰囲気を出しているカフェの店内に入ってみると、見晴らしのいい場所で、山の高いところから、福岡の東側が見渡せる位置にあった。

静かな店内で、僕はPCを開いてメールをした。
そうして気付く。

福岡の山奥のカフェでも、都心部のオフィスでも、東京の真ん中でも、アメリカ・ニューヨークでも、同じように仕事ができる。

これが現代の時代を象徴している姿なのだ。
つまりは、ワイヤレス通信、モバイル機器といったテクノロジーの発達と通信インフラの充実によって、僕らのビジネスの姿は、地理的な影響から解き放たれたというわけだ。

ベストセラー「フラット化する世界」の著者、トーマス・フリードマンの主張はこうだ。
世界はフラット(平ら)になった。どこに住んでいようと、グローバル経済に参加できる

しかし、本書の著者、リチャード・フロリダはこう言う。
世界はフラットではない。世界は鋭い凹凸があって『スパイキー』だ」と。

新たな経済単位である「メガ地域」がグローバル経済をかたちづくっているのだと主張する。
リチャード・フロリダの研究チームは、グローバル経済は概ね20から30という少数のメガ地域が担っているとする結論を導いた。

(注:ちなみに、「広域東京圏」「大阪=名古屋」「九州北部」「広域札幌圏」が世界の主要なメガ地域に含まれているとのことだ。うれしいかぎりだ。)

つまり、リチャード・フロリダは、グローバル経済の波とテクノロジーの発展をもってしても、なお、「住む場所」が人生、つまりは、職業、職業的成功、仕事上の人脈、快適な暮らし、伴侶を見つけることといったもの、に影響を与えると主張しているのである。

そして、僕も(おそらくは、あなたも)ぼんやりと気付いている。
いかにテクノロジーが発達して、通信手段が効率的になったとしても、依然として地理的な影響、つまり、住む場所の影響は大きいのだと。

リチャード・フロリダの長年の研究から生まれた本書から学べることは多い。

才能、イノベーション、クリエイティビティのような現代の主要な生産要素は均一に分布していない。
むしろ特定の地域に偏り、集中しているのだ。

現代のクリエイティブ経済における経済成長の真の原動力とは、才能と生産性に満ちた人々の蓄積と集中化である。
彼らが特定の地域に寄り集まって住むことで、新しいアイデアが生まれ、その地域の生産性は増加する。
集積化によって個々の生産力が高まり、今度は生産物と富の増加を生成しつつ、地域そのものの生産性を高めるのだ。

今日、世界の人々の半分以上が都市圏に住んでいる。事実、アメリカでは国内総生産(GDP)の90パーセント以上を大都市圏が担い、さらに、そのうち23パーセントを、たった5つの主要都市が稼ぎ出している。

つまり、現代において重視される才能やイノベーション、クリエイティビティをもたらす人たちは、均一に散らばっているのではなく、特定の地域に集中している、ということなのだ。

集中、集積することで、生産性が高まり、また、それが才能豊かな人たちを惹きつけることになる。
これは、都市の魅力が正のフィードバックループによって自己強化するプロセスが存在するということである。
このことがもたらす帰結は単純である。

二極化だ。

つまり、非常に高い魅力を持った都市とほとんど魅力のない都市に分かれ、魅力ある都市は才能豊かな人を惹きつけ、生産性も高まり、経済成長をもたらす、端的に言えば、成長する大都市となる。

一方で、魅力に欠けた都市は、才能豊かな人が流出してしまうことで、さらに生産性が低くなり、そのことがさらなる魅力の喪失を招き、人口の流出によって過疎化しだす、端的に言えば、衰退する都市となるわけだ。

しかし、一方で、住む場所、つまり、居住地は、経済合理性だけで選ばれるものではない。
人の居住地選択には、感情的な側面もある。

そのことについても、非常に興味深い調査結果と共に、本書で言及されている。

ロンドン大学の経済学者ナッタブド・ポウドサベーは、2007年に興味深い研究を行っている。
その内容はアンケート調査によって、頻繁に会う友人や親戚の金銭的価値を試算するものだった。

彼によると、友人や親戚と毎日欠かさず会えることは10万ドル以上の追加収入に匹敵するという。
たとえば、家族や友人に定期的に会える場所から、はるか遠くへ引っ越したとする。その喪失感は13万3,000ドルに相当するというのだ。

友人や親戚と会えることに対する価値は、非常に高い金銭的価値を持っているのだというわけだ。
続けて、リチャード・フロリダのサンプルデータからの興味深い知見も述べられる。

移動した人々もたいてい、最終的には故郷へ帰る決心をする。家族と一緒に暮らしたいから、年老いた親や子供の面倒を見るため、また生涯の友人と一緒にいたいからなど理由はさまざまだが、故郷が人を惹きつける力は途方もなく大きい。

私は本書の執筆にあたって、およそ200例もの詳細な移動のサンプルを集めたが、そのうちの多くが転居を繰り返した後、人生の後半になって故郷に戻っている

これらを総じて見ると、人の居住地は、純粋に経済合理性だけでは片づけられないように感じる(個人の価値観次第ではあるが)。それでは、いったい、どのようにして自分に適した居住地を把握すればいいのだろうか?

そのことについて言及したのが、第12章「最高の居住地を見つける方法」である。
最高の居住地を見つけるにあたり、検討すべき事項としてリチャード・フロリダは5つ挙げている(引用は抜粋)。

1. 居住地が、仕事や職業上の成功に与える影響に注意を払うべきだ。
2. 親しい知人や親類がそばにいることの有難みと、彼らから離れることによる代償を把握するのも重要だ。
3. 自分のライフスタイルに合う場所を探す時は、自分の気持ちに正直にしたがうべきである。
4. 住みたいと思った候補地が、自分の性格に合うものかどうかも熟考すべきだ。
5. 最後に、候補地が現時点のライフステージに見合うかどうかを確認することも重要である。

つまりは、仕事・職業上の成功(経済合理性)、親しい人間関係を失う代償、ライフスタイルの適合、自分の性格との適合、自身のライフステージとの適合、といった要素を検討すべき、というわけだ(この章の続きでは、実用性のあるツールとして、10のステップが書かれている)。

人生における重大な決断、つまり、「どこに住むべきか」を考える際に、これらの知識を持っておくことは非常に有益なことだと感じた。また、個々人のライフステージによって居住地が変わること、検討事項の考慮は、今後の指針となるだろう。

経済がグローバル化して、ますます重要度を増している「場所(ロケーション)」。

これからますます、地域間に格差が生じていくことになると同時に、どの地域に住むべきかという判断を迫られるようになる現代人。
そんな現代人が人生の節目節目で、参照すべき書だと思う。

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一生モノの人脈力 キース フェラッジ (著), タール ラズ (著) #64

11月 7th, 2008 by admin

デロイト・コンサルティング、スターウッド・ホテル&リゾートなどのCMO(最高営業責任者)を歴任したのち、ヤヤ・メディアCEO(最高経営責任者)をへて、人材育成・コンサルティングを手がけるフェラッジ・グリーンライトを創設、CEOを務める著者、キース・フェラッジ氏が、自身の体験してきた「人脈づくりの成功の秘訣」を公開したのが本書。

■一生モノの人脈力 (ランダムハウス講談社)目次

第Ⅰ部 【心がまえ篇】 人脈とは何か
第1章 あなたも“成功者クラブ”の一員になれる
第2章 損得を考えないこと
第3章 はっきりした人生の目標をもつ
第4章 人脈は必要になってからでは遅い!
第5章 率先して口を開く勇気をもとう
第6章 こんな人脈づくりは嫌われる
  第Ⅱ部 【基本スキル篇】 人と出会うとき
第7章 出会う前、準備は周到に
第8章 目的に合わせたリストづくり
第9章 はじめての電話で成功する法
第10章  食事はひとりでしない
第11章  夢中なことを共有しよう
第12章  フォローアップこそ肝心
第13章  「コネクター」は誰だ?
第14章  人脈交換のすすめ
第15章  「心の窓」を全開につきあう
  第Ⅲ部 【上級スキル篇】 コネから仲間へ
第16章  健康・お金・子ども―心の絆を強くするもの―
第17章  人を紹介する楽しみとメリット
第18章  とにかくいつも「ピンギング」―決して連絡を絶やさない
  第Ⅳ部 【応用編】 自分を売り込み、恩を返す 
第19章  面白いヤツになろう
第20章  「自分」というブランドをつくる
第21章  入るクラブがなければ自分でつくろう!
第22章  メンターを見つけ、自分もメンターになる
第23章  公私のバランスなんてくそくらえ!
第24章  ようこそ、コネクターの時代へ

ほとんどのビジネスにおいて、人脈が重要な役割を担っている。
そのため、人脈力を鍛え、人脈をより強固にすれば、ビジネスも成長し、成功にスムーズに向かうことができるというわけだ。

まず、僕が本書を読んで印象的だったのは、著者であるキース・フェラッジ氏は、多彩な人脈の持ち主であり、人脈本を書くほどの人物でありながら、「勇気が必要な」普通の人物であることを述べているところだ。

大きな人脈を築いていくには、相手に「会いたい」「話したい」とアクセスの申し出をしなければならない。しかし、誰だって断られるのはイヤなもの。それを甘受してでも、前に進む勇気が必要なのだ、と彼は言う。

父は、最悪ノーと言われるだけではないか、と教えてくれた。相手が時間を割かない、手を貸さないと言うなら、損をするのは向こうなのだ。
思いきって口を開くこの勇気があったおかげで、私はどんな状況に置かれてもチャンスをつかむことができた。

例としてナイキ創業者フィル・ナイトとの出会いについて述べている。

私はホテルの送迎バスの中でナイキの創業者フィル・ナイトを見かけた。(中略)もちろん、そんな憧れの人の前で緊張しないわけがない。けれど彼と話す絶好の機会を逃すわけにはいかなかった。私は迷わず彼の隣に座った。のちにナイトはヤヤ最初の優良顧客となった。私は状況を問わず、いつもこんな風に勇気を出して他人に話かけるようにしている。

僕の推定では今では、著者のキース・フェラッジ氏自身も、相手が勇気を出して話しかけてくる相手になっているのだと思うが、とりあえず、人脈本の著者でさえ、やはり見ず知らずの相手に話かけるという行為には、心理的に障壁を感じるのだということだ。

これは、とても心強い。
なぜなら、僕も元来、人見知りだからだ。

知らない人に話かけるという行為には、とりわけプレッシャーを感じてしまう。
しかし、逆に言えば、このプレッシャーさえ取り除くことができれば、人脈が飛躍的に加速するということだからだ。

知り合いが言っていたが、これも「場慣れ」するものなのだろう。

たしかに、僕の祖父は、旅行好きだったこともあり、知らない人に平然と話しかけて仲良くなれるタイプだった(モトからかどうかはわからないが)。だから、知らない人に話かけるという行為も、回数を重ねれば、平然とできるのだろう。できるようになりたい。

次に参考になったのは、キース・フェラッジ氏が友達や仕事相手との交際を深めるのによく使う「場」のケースだ。

1. 喫茶店でコーヒーを飲む。時間をかけずに会社の外で人に会う方法。はじめて誰かと会うときはとくにおすすめ。
2. ビジネス会議。たとえばシアトルでビジネス会議がある場合、そこに住む知人のリストを見て、基調講演やディナー・パーティに誰かを誘う。
3. 一緒にジムに行く。自分の趣味に誘う(ゴルフ・チェス・切手収集・読書クラブなど)。
4. 食事に誘う。あるいは仕事帰りに飲みに行く。食べ物があると場が和むものだ。
5. 演劇やコンサート、本のサイン会など、相手が喜んでくれそうなイベントに誘う。
6. 自宅でもてなす。

これは、実際に活用することができそうだ。

通常、人と会うというと、ついつい気張ってしまい、ドンと構えたかたちで「正式に」会うようなイメージを持ってしまう。しかし、キース・フェラッジ氏のやっているように、「気軽に」コーヒーやビジネス会議、趣味、食事に誘うことが交際を深めるのに効果的なのだとわかる。

たしかに、気負って努力しようとすると、長続きしづらいものだろう。
しかし、気軽に、サラッと相手を誘って、交友を深めるということが、非常に重要なのだというわけだ。

他の人脈本では、食事に誘うというケースは記述されているが、趣味に誘ったり、コーヒーに誘ったり、というケースは初めて知った。非常に有益な情報だと感じる。

ビジネスにおいて、人脈が大事だと感じるビジネスマンに最適の一冊。

64冊目

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レバレッジ人脈術 本田 直之 (著) #37

8月 17th, 2008 by admin

レバレッジ人脈術 ダイヤモンド社

Prologue 人脈づくりこそ最強の投資
 最小の労力で、関わった人すべてが最大の成果を生む「レバレッジ人脈術」
Leverage 1 レバレッジ人脈とは何か
Leverage 2 会いたい人に接触する「アプローチ」の方法
Leverage3 うまくコミュニケーションをとる方法
Leverage4 人脈を継続させるには
Leverage5 「レバレッジ・ネットワーク」構築でお互いに成長する
あとがきにかえて──コントリビューション自体が「喜び」だ

何をするにしても、人脈は重要。ということで、手にとってみる。

非常に印象的だったのは、「会いたいと思われる人」になるための条件という部分。

①インプット
まず絶対条件として、常にインプットする人間であること。
②魅力的なプロフィール
相手に「この人は何かおもしろそうだな」「会ってみたいな」と思ってもらえるようなプロフィールが必要。
③情報発信
ブログやメルマガに書いたり、本を出したり、新聞にコラムを書いたりしていること。

これらの条件を満たしておくことが、「会いたいと思われる人」になるためには必要だと。
納得。

たとえば、情報発信に関して言えば、情報を発信していなければ、その人がどんな人で、どんなことを考えているのか、ということがわからないので、情報不足、よくわからない、不安という感覚を持つ。

これからも、色々なかたちで情報発信していこうと決意。

また、もうひとつ興味深かったのが、「会」を成功させるポイント。

「会」を成功させるポイントは、カテゴリーを絞ること
もっとも効果が高いのは、カテゴリーが絞られ、人数も適度な会です。
(中略)
「四三年生まれの上場企業経営者の会」「ビジネス書著者兼経営者の会」などがその例です。

ビジネスと同様、会という集まりも、セグメンテーション、ターゲッティングが重要なのだと実感。

会を成功させていくためには、きちんとマーケティングをして、はっきりと明確に特化したかたちでプロモーションしていかなければならないのだとわかった。

37冊目

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