情熱・熱意・執念の経営 すぐやる! 必ずやる! 出来るまでやる!永守 重信 (著) #99
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次々とM&Aを展開して伸び続ける日本電産の創業者で著者の永守重信氏が、自身の経営哲学について語ったのが本書。
日本電産は業界の限られた法人相手のビジネスのため、個人的に接点はない。
けれども、伝え聞くところによると、素晴らしい経営をされているとのこと。
ひとつ、そのエッセンスの一部でも学ばせていただきたいと思い、本書を手に取る。
永守重信氏自身が、まったく何もないところから、仲間三人と日本電産を設立し、現在、売上高6,134億円の企業グループにまで育て上げてきただけあって、ビジネスの本質についての話や、経営、とりわけ大きな組織運営をしていく上で重要な話が多かった。
個人的に心に響いた部分は三点。
最初に響いたのは、永守重信氏が会社設立時に掲げたモットー。
私たちは「他人のやらないことをやろう」をモットーにしました。
他人のやっていることであれば、もちろん、直接競合してしまうので、価格競争になりがちだ。つまりは、「他人のやらないこと」をやるということは差別化というわけであるが、同時に、何か価値あるものをやりたいという意思の発露であるとも見ることができる。他人のマネをしていてもつまらない。それは生き方とも言える。
次に響いたのは、「サラリーマン根性」という言葉について。
「サラリーマン根性」という言葉があります。これを私は時間の切り売りと解釈しています。
つまり、「私は朝八時に出勤して、五時まで会社にいます。ロクに注文を取ってもこないし、入社して五年間何一つ新製品開発をした実績はありません。しかし、毎日会社に出てきているので八時間分の給料をください」というのが、サラリーマン根性だと定義づけているのです。
いくら優秀で、やる気のある人を採用しても、周囲にこんな社員がいれば、新人はすぐにダメになってしまいます。
サラリーマンとしての最適化戦略としては、いかに仕事をせず、働いたように見せ、きちんと給料をもらいながら評価されるか、であることから、この「サラリーマン根性」は当然の帰結と見ることもできる。
ただ、経営者側としては、このようなサラリーマン根性は言語道断であるし、価値のない社員といえる。
注文もとらず、商品開発もしない。かといって、時間だけ社内にいるので給料をください、というのでは、給料に見合った働きをしていないのは明白。
経営者側としては、このような社員を生み出さないこと、入れないことが肝要であろう。
最後は、「営業」について、ふたつの文章から。
事業の基本は販売
成功しているベンチャー企業の共通点は販売力の強さなのです。
商売に王道はない
営業活動の基本は、訪問件数、訪問回数の積み重ねです。これは万国共通で、オフィスから電話をかけるだけで新規の注文がとれるようなビジネスはありません。次のようなデータがあります。わが社が経営権を取得したある名門企業と日本電産は、かつてマーケットで競合していました。
当時、日本電産の営業社員が毎月百二十件以上お客様を訪問していたのに対して、この名門企業の月平均の訪問件数は二十件程度でした。この差がそのまま売上や利益の差になっていたのです。これが、商売に王道はないことを見事に証明しています。
事業の基本、成功しているベンチャーの共通点は、販売力の強さ、営業力というわけだ。
いかに売上高6,134億円の大企業といえど、肝心要な部分は、営業であると認識しているのだ。
加えて、商売に王道はなく、営業活動の基本は、訪問件数、訪問回数の積み重ねであると断じている。
ついつい、色々なところに訪問して営業したくなるデータである。
ベーシックであり、時代によってその価値を失わない話である。
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