アメリカ新上流階級 ボボズ―ニューリッチたちの優雅な生き方 デイビッド ブルックス (著) #94
blogown BOBOSとは、Bourgeois(ブルジョワ)とBohemians(ボヘミアン)を短くした造語だ。
かつて、ブルジョワジーは既存のエスタブリッシュメントとして、自らがそうである、ということを表象するべく、明白な象徴を用いて、それを実現させてきた。
それは、いわゆる上流階級のそれで、たとえば、アイビーリーグ、WASP、社交界、マナーといった貴族的な要素だ。
しかし、時代が流れ、それらの「表象」が時代遅れになってきたそうだ。
それは、本書にはこう表れている。かつてのエリートが好む言葉はこう。
繊細な、華奢な、お上品な、気品のある、豪華な、贅沢な、エレガントな、素晴らしい、堂々とした、壮大な、法外な
それが時代が流れ、現代のエリートが好む言葉はこうだ。
本物の、自然な、暖かな、ひなびた、シンプルな、正直な、オーガニックな、気楽な、職人的な、ユニークな、分別のある、誠意のある
これらは、結局は、新エリートたちが旧エリートたちに対して、「彼ら」とは違うのだと示すことにより、自分たちの存在を際出させるための行為にすぎない。
それは、相続によって継承されていく、安定的な階層としてのブルジョワジーではなく、自らの能力によって地位を獲得する変動的な階層、メリトクラシーに基づいて獲得しえた結果としてのブルジョワジーであることの表示であるとも見ることができる。
要は、みんな認められたいんだ。
ボボズが、最高級のトレッキングシューズを履いて、ダブルトール・ラテを買って、高級SUVに乗り込み、オーガニック食品を買いに走らせていくのは、結局は自分がエリートなんだと認められたいからに他ならない。
この本は、ボボズがどのような存在なのか、ボボズの消費行動、ライフスタイル、精神面、社会における存在など、さまざまな観点から分析している。
人は社会的な生き物だ。
みんな、他者からの承認に飢えている。
たとえ、時代が変わっても、表象が異なっても、エリート層が新しくなったとしても。
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※1:ワスプ(WASP)は、ホワイト・アングロサクソン・プロテスタント
※2:メリトクラシー・メリットクラシー〈meritocracy〉
業績主義・能力主義。能力や努力の結果としての業績(メリット)を基準にして、社会的地位が決定する考え方。またそうした考え方が基盤となる社会。近代社会の構成原理の一つであり、現代の日本にも当てはまる。イギリスの社会学者ヤングによる造語。対立する概念として、アリストクラシー(貴族主義)がある。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%E1%A5%EA%A5%C8%A5%AF%A5%E9%A5%B7%A1%BC
http://en.wikipedia.org/wiki/Meritocracy
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