お金持ちになる方法はシンプルです。
資本主義なので、資本を持ちます。投資します。そのリターンを得られれば終わりです。
端的に述べます。
100万円を準備します。
年率15%複利で運用するスキルがあります。
60年後にいくらになっているでしょうか?
答えは「43億8399万円」です。
100万円というほどほどの金額で、15%複利というそこそこの利回りで、60年あれば43億円です。
結局は投資で億万長者になる秘訣はこのロジックにすべてが集約されます。
そういうわけで、今回は「頑張って早めに億万長者になる方法(自動的ではない)」について解説します。
頑張って早めに億万長者になる方法(自動的ではない)
そこまで多大な労力や努力がなく億万長者になる方法は別記事に書きました。

今回はそれなりに頑張って労力や努力をしてでも、早めに億万長者になる方法を解説します。
その方法を要約すれば下記の3点になります。
- 資本1000万円まではひたすら貯蓄。入金力が重要。種銭つくり。
- 資本が3000万円到達まで貯蓄(収入の15-25%目安)+投資
- 投資能力を磨いて、利回り高ければ自動的に到達
後ほど、詳しく解説します。
努力して早めに億万長者になるための3つのハードル
僕は努力して早めに億万長者になる方法には大きく3つのハードルがあると考えています。
- 1000万円までのハードル(貯蓄力)
- 3000万円到達までまでのハードル(貯蓄力+投資力)
- 5000万円までのハードル(投資力)
簡単に解説しますと、資本1000万円までは入金力=貯蓄力が重要になります。
100万円あって、利回りが25%だとしても、25万円です。
25万円貯蓄して貯めると、100万円の人は25%資産が増加します。
ですから、資本が小さい状態では利回りを向上させる努力よりも、つまりは投資力を強くするよりも、入金を多くすること、つまりは貯蓄力のほうが重要なのです。
一方で、それなりの規模の資本になると、投資力が重要になってきます。
例えば、5000万円あって、利回りが25%だったら、1250万円資産が増えます。手取り年収から貯蓄したとして、何年間かかるでしょうか?
貯蓄力と投資力の双方を鍛えていくことで、資本3000万円に到達します。そこからは投資力が強い方が資産増加スピードは高まります。
ハードルが一番厳しいのが1000万円
肌感覚で最もハードルが高いのが1000万円だと思います。
ナチュラルな貯蓄体質であれば、比較的スムーズに到達できるとは思うのですが、一般的に考えて、貯蓄が1000万円というのは非常にハードルが高いです。統計データからも、1000万円もの貯蓄がある世帯は非常に少なかったと記憶しています。
ですから、ここでは億万長者になるために、何を試されているのかというと「貯蓄力・入金力」です。
あなたが人生において、きちんと貯蓄できる経済観念があるかどうかを試されているのです。ひたすら証券口座に入金するのです。
ここでの重要なポイントも「天引き貯金」だと思います。
天引き貯金をして、自動的にお金が貯まるような仕組みにすることが、一般的な人にはベストであろうと思います。

たまに、投資家でものすごい倹約して、収入の70%とかを入金する人もいるのですが、それはそれでスピーディに億万長者になれますが、個人的には不健全さを感じますね。人生で失っているものがあるような気がします。

次にハードルが厳しいのが3000万円
個人的な感覚ではあるのですが、億万長者になれるかどうかを試している金額が「3000万円」だと思っています。
言い換えれば、3000万円に到達できる人は1億円に到達する可能性が高いです。ほぼ達成可能というレベルな気がします。
それは、単に貯蓄だけで3000万円はなかなか到達できない水準だからです。投資力がないと、到達できないからです。
貯蓄で3000万円とすると、年間150万円貯蓄できたとして、20年間かかります。年間150万円貯蓄するとすれば、収入の15%として、手取りで1000万円も必要です。世帯年収で1300-1400万円くらいでしょうか。
貯蓄率15%というかなり高い水準ですら、世帯年収1300-1400万円というパワーカップルな上位1%くらいの所得階層でなければ実現できない水準です。貯蓄率25%というさらに高い貯蓄率だと、必要な世帯年収はもう少し下がりますが、それでも高所得者でなければなりません。
であるからこそ、投資力で資本を増やさないと、3000万円にはなかなか到達しません。
3000万円のハードルを超えるためには、貯蓄力だけでなく、投資力も必要とされるわけです。
5000万円のハードルまで来れたら、あとは時間の問題だけ
1000万円の貯蓄力のハードル。3000万円の貯蓄力+投資力のハードル。
これらのハードルを超えられるかどうかを試されたあと、辿り着くのが5000万円のハードルです。
基本的に試されることは「投資力」の向上ではあるのですが、ここまできたら、大体は時間の問題だけになります。じきに、億万長者に到達します。
ここでポイントとなるのは「貯蓄力よりも、投資力の向上の方が圧倒的に成果に差が出る」というところです。
3000-5000万円くらいになると、投資力の向上の方が大事
たとえば、3000万円で投資利回り20%だと、年600万円増えます。すごくないですか?
年収600万円を稼ぐ人は日本では、かなり年収の高いレベルとみなされると思うのですが、3000万円持っていたら、利回り20%で年収600万円稼いでくれる分身が手に入るのです・笑
じゃあ、5000万円だと、どうでしょうか?
5000万円で投資利回り20%だと、年1000万円増えます。今度は年収1000万円の分身です。
年収1000万円以上の人は労働力人口の上位4.9%なので、5000万円の運用資産を持っている人は利回り20%で、上位4.9%の稼ぎを持つ年収1000万円稼ぐ分身が、自分に加えて手に入るわけです。びっくりですよね。
ちなみに日本の平均年収は461万円だそうなので、年1000万円増えたということは日本人の大人2名分の収入を超えているというレベルです。すごいですね。
これらのことが指し示しているのは、一定規模の金融資産になると、投資力の向上(利回りの向上)が資産に対して大きな影響を持ってくるということです。反対に貯蓄力の向上が資産にあまり影響を持たなくなってくることも示しています。
例えば、投資力が同じとして、資産額別で増加金額について見ていきます。
- 1億円投資で配当3%→300万円
- 1億円投資でリターン20%→2000万円
- 1000万円投資で配当3%→30万円
- 1000万円投資でリターン20%→200万円
- 100万円投資で配当3%→3万円
- 100万円投資でリターン20%→20万円
10万円貯蓄したとき、資産に対するインパクトはどうなるでしょうか?
- 100万円だと、10%も増えます。
- 1000万円だと、1%増えます。
- 1億円だと、0.1%しか増えません。
ここまで到達すると、貯蓄力ではあまり資産増加が見込めなくなります。
例えば、年に100万円を貯蓄するって、非常に大変なことですし、なかなかそういう家庭も少ないとは思うのですけれども、そういう家庭があったとして、資産5000万円あったら、何%資産増加するでしょうか?
たった「2%」です。
年に100万円もの追加入金をしたとしても、5000万円の資産がある人にとっては、たった2%しか影響しないことになるのです。
一般的な社会人の年収レベルを単年度で得られるというインパクトがあるので「労働収入<資産収入」という境界になりやすいですから、3000-5000万円のハードルは印象的です。
そういうわけで、資産額が増えると、貯蓄力の重要性は薄れてきます。ですので、一定の資産額に到達すれば、浪費しても良くて、貯蓄がマイナスは良くないと思うのですが、家計収支がトントンであっても、資産自体は増加することが可能です。しかも、うまく運用できれば、大きな増加ができるのです。
そのため、3000-5000万円くらいになると、投資力の向上の方が大事になってきます。
年収が多い少ないは億万長者への到達時間に影響はするが、実現可能性には影響しない
努力して早めに億万長者になる方法は「勤労収入の15-25%を天引き貯蓄して、投資にまわす」というのがわかりやすい回答になります。
では、「僕は年収が低いのですが、億万長者になれないのでしょうか?」という質問があったら、こう答えます。
「年収の多寡は億万長者の実現可能性には影響しない。ただ、到達年数の長短には影響します」
労働収入が高い、年収レベルが高い人は億万長者になるのも早いです。超稼ぐ人は貯蓄するだけで億万長者の人もいるわけですし。
一方で、労働収入が低く、世帯年収も低い場合があろうかと思います。その場合だからといって悲しむ必要はなく、「勤労収入の15-25%を天引き貯蓄して、投資にまわす」というプロセスを続けることによって、また、投資力を鍛えて運用利回りを上げることで、億万長者になれます。
ただ、到達年数には影響がありますから、時間がかかることは言うまでもありません。
実際の投資アプローチと期待リターン(肌感覚)
僕のこれまでの投資経験からみた投資アプローチとその期待リターンをまとめてみます。
【長期投資のアプローチと期待リターン(肌感覚)】
- インデックス投資:7%前後
- 高配当株投資:12%前後
- バリュー分散投資:18%前後
- 割安成長株投資:25%前後
これらのアプローチと期待リターンを10年間運用した場合と、20年間運用した場合をまとめてみます。
1,000万円を10年間複利運用すると、
- インデックス投資:7%前後:19,671,514円
- 高配当株投資:12%前後:31,058,482円
- バリュー分散投資:18%前後:52,338,356円
- 割安成長株投資:25%前後:93,132,257円
1,000万円を20年間複利運用すると、
- インデックス投資:7%前後:38,696,845円
- 高配当株投資:12%前後:96,462,931円
- バリュー分散投資:18%前後:273,930,346円
- 割安成長株投資:25%前後:867,361,738円
このように、うまく投資して、例えば、割安成長株投資で25%程度の利回り・リターンを稼いだ場合は、20年間で8.6億円の金融資産を築くことになります。
比較的リスクの低い、高配当株投資を20年間継続しても、ざっくり1億円くらいの水準です。
高配当株投資をして、資産8億円を実際に作った方の投資法が書いてある書籍になります。僕も買いまして読んでみましたが、堅実な、賢明な良い本と思います。高配当株投資を検討される場合は買ってみてはいかがでしょうか?
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ですので、貯蓄力があって1000万円の種銭を積み上げることができるような人は投資力を身につけて、時間をかければ、億万長者には到達できるわけです。
まず、ポジションサイズの話
投資手法の解説を始める前に知っておくべきことがあります。ポジションサイズです。
いい株だからと言って、全財産をぶち込むのはリスキーです。
例えば、1000万円の資本があると想定して考えてみます。
一般的には分散したほうがいいので、8銘柄ぐらいに分散します。
例)資本1000万円の場合のポジションサイズ
- 均等分散:1,000万円/8=125万円
- いい株あって、集中させたい:1ユニットを100万円として、2銘柄を200万円(400万円)。残り6銘柄を100万円ずつ。
- ハイリスクハイリターン:3銘柄くらいに集中投資
なぜ、分散するのか?
前述のように、分散をさせていますが、なぜ、分散投資をするのでしょうか?
- その投資が確実に勝てる、勝率99%であっても、「いつまでに株価が上がるか?」「一時的に株価が下がらないか?」という過程までは予想できない。
- どの銘柄がすぐに上がるか、下がるかはわからない。けれど、数が多ければ平均に収斂されて勝てる。
これら2つの理由からです。
具体的な投資手法の解説
ここからは、その運用利回りを上げる、投資力を形成する方法論について解説します。
具体的には銘柄選びということになるのですが、まず、考え方から説明します。
現在、日本の株式市場に上場している会社数は約4,000社くらいあります。
その中から、自分が投資している期間に上がりそうなものを選択するというゲームになります。
基本的に正解はいくつもあります(上がれば正解だから)。ただ、長期に渡って安定的・継続的に勝つ方法はかぎられるのです。
その長期にわたって安定的・継続的に勝つ方法が投資手法になります。
インデックス投資:7%前後
インデックス投資とは市場平均に連動するファンドを買うこと。
- 例)eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- 例)eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- メリット:買って忘れてOK。積立投資を設定して仕事しておけば資産増加。
- デメリット:投資の醍醐味が特にない。異常値の資産増加はできない。
高配当株投資:12%前後
高配当で業績堅調な株式を買うこと。
選択条件:「PER15倍未満+配当利回り3%以上+5期連続黒字」
- メリット:定期的な配当収入が得られる。堅調な資産増加。
- デメリット:万年割安な株価のままでいる可能性。爆発的な資産増加はない。
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バリュー分散投資:18%前後
企業価値に対して割安な株式を買うこと。
選択条件:「”理論株価=(PER15倍)+(PSR1倍)+(PBR1.5倍)/3”の40%以下」
- メリット:株価下落リスクは低めだが、資産増加はそこそこ大きい。
- デメリット:万年割安な株価のままでいる可能性。
割安成長株投資:25%前後
企業価値に対して割安でかつ、成長性のある株式を買うこと。
選択条件:「”理論株価=(PER15倍)+(PSR1倍)+(PBR1.5倍)/3”の40%以下」でかつ、売上・利益の成長性が見込める
- メリット:当たれば10倍になったりする。爆発的な資産増加が見込める。
- デメリット:成長性が失われると、株価は下がる。当たるとはかぎらない。暴落もあったりする。個人的には分散必須。
おわりに
本記事は「それなりに頑張って労力や努力をしてでも、早めに億万長者になる方法」を結構な解像度で説明したつもりです。
普通は語られないようなことも書いたつもりです。
もし、ご不明な点などございましたら、竹内の個人的な知り合いに限り、直接ご連絡いただければと思います。ご質問を反映して、加筆修正しますね。よろしくお願いします。
ちなみに自動的に億万長者になる方法は下記の記事です。
